新薬雑感:イミフィンジ点滴静注

まずは基本情報

販売名 イミフィンジ点滴静注120mg・500mg
名前の由来 infinity(無限)とimmunotherapy(免疫療法)の頭文字〔IM〕を含む造語
一般名 デュルバルマブ(遺伝子組換え)
会社名 アストラゼネカ(株)
薬効 免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体)
効能・効果 切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法
用法・用量 1回10mg/kg 2週間間隔
60分かけて点滴静注
投与期間:12ヵ月間まで

無限の免疫療法・・・!なんかカッコいい。
でも投与期間は12ヵ月までだ!

 

肺がんってこういう疾患

  • 肺に発生するがん
  • 特有の自覚症状は、あまりない
  • ステージ3非小細胞肺がんの治療は、根治的化学放射線療法が推奨

肺がんは、肺や気管支に発生するがんです。
タバとの関連が非常に大きく、タバコを吸うだけでなく、煙を吸う(受動喫煙)だけでも危険性が高まることが知られています。4)

肺がんの初期はほぼ無症状で、病期が進むにつれて咳・痰・発熱などがあらわれます。
肺がんに特有の症状はあまり見られないため、症状が長引いた場合は、早めの受診がオススメされています。
また、検診(胸部X線検査、CT検査)で発見されることもあります。4)

治療は、がんの組織型や進行度(Ⅰ期~Ⅳ期)、患者さんの年齢や状態、希望を総合的に検討し、決定します。4)
ザックリいうと、手術ができたら手術、できなかったら放射線や薬物で治療します。

イミフィンジの対象である「手術ができないステージ3の非小細胞肺がん」では、根治的化学放射線療法が第1選択となっています。5)

 

根治的化学放射線療法についてもっと詳しく!

「化学放射線療法」は、その名のとおり化学療法(薬物治療)と放射線療法を同時に実施する治療法です。
ケモラジって略すと玄人っぽい。

放射線治療には、症状の緩和を目的とした「緩和的」照射、転移の予防のために行う「予防的」照射、そしてがん細胞を死滅させるために実施する「根治的」照射があります。4)

ステージ3非小細胞肺がんへの同時化学放射線療法(CRT)は、がんの治癒を目指して治療を実施します。
有害事象の発生頻度は単独療法に比べて高いものの5)、高い奏効率が期待でき、寛解も狙うことができます。

一方で、89%の患者はCRT後に進行・転移がみられるため、CRT後に用いる新たな治療が求められていました。1)

 

イミフィンジってこういうくすり

  • 国内初のステージ3非小細胞肺がんに適応を持つ免疫チェックポイント阻害薬
  • 化学放射線療法後の地固めに使用
  • 投与期間は12ヵ月まで

イミフィンジは、ステージ3の非小細胞肺がんに対する治療薬です。

分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の活躍が著しい肺がん領域ですが、こういった新薬の治療対象はステージ4の非小細胞肺がん。
ステージ3の治療は約20年間進んでいませんでした。9)

特に、化学放射線療法後の地固め化学療法は、生存期間を延長する治療法が開発されず、ながらく「経過観察」が標準治療となっていました。5)

イミフィンジは、まさにこの「経過観察」に代わり使われる薬剤です。
第3相試験にて、経過観察(プラセボ)群に対しPFSの延長が示されました。3)

PFS中央値〔ハザード比〕2)
国際共同第3相試験
(PACIFIC試験)
本剤投与群(476例):16.8ヵ月
〔HR:0.52(95%信頼区間:0.42~0.65)〕
プラセボ群(237例):5.6ヵ月

 

既存薬ありません

同じ位置づけの薬剤はありません。

いままで同時化学放射線療法後の地固め療法は行わないように提案されており、経過観察が実施されていました。5)

 

注意しておきたいことは?

注意
間質性肺炎(重要な特定されたリスク)
肝機能障害(重要な特定されたリスク)
内分泌障害(甲状腺機能障害、副腎機能障害)(重要な特定されたリスク)
腎障害(間質性腎炎等)(重要な特定されたリスク)
Infusion reaction(重要な特定されたリスク)
大腸炎・重度の下痢(重要な潜在的リスク)
1型糖尿病(重要な潜在的リスク)
筋炎・横紋筋融解症(重要な潜在的リスク)
下垂体機能障害(重要な潜在的リスク)
髄膜炎(重要な潜在的リスク)
免疫性血小板減少性紫斑病(重要な潜在的リスク)
胚・胎児毒性(重要な潜在的リスク)
臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者での使用(重要な潜在的リスク)

免疫の活性化が原因で起こりそうなものばっかりなので、薬剤師的には覚えやすい有害事象かなと思います。
免疫活性化⇒各種臓器を攻撃⇒炎症・障害⇒色々発症 みたいな。
ちなみにこういった有害事象を「免疫介在性有害事象(imAE)」と言います。

参考 イミフィンジ 免疫介在性有害事象(imAE)マネジメントアストラゼネカ(要会員登録)

めっちゃ多いように見えますが、これでもオプジーボ、キイトルーダよりは少ないんですよね。
といってもオプジー&キイトちゃんで発現するおそれのある有害事象は、イミフィンジでも発現する可能性があるので注意が必要かと。

 

注意すべき有害事象(RMP)

リスク リスク最小化活動の内容
重要な特定されたリスク 間質性肺炎 添付文書(警告、用法・用量に関連する使用上の注意、慎重投与、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
肝機能障害 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
内分泌障害(甲状腺機能障害、副腎機能障害) 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
腎障害(間質性腎炎等) 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
Infusion reaction 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
重要な潜在的リスク 大腸炎・重度の下痢 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
1型糖尿病 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
筋炎・横紋筋融解症 添付文書(重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
下垂体機能障害 添付文書(用法・用量に関連する使用上の注意、重要な基本的注意、重大な副作用)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
髄膜炎 -
免疫性血小板減少性紫斑病 -
胚・胎児毒性 添付文書(妊婦、産婦、授乳婦等への投与)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
医療従事者向け資材(適正使用ガイド)と患者向け資材の作成、配布
臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者での使用 -
重要な不足情報 なし -

間質性肺炎

PACIFIC試験にて、本剤投与群の33.9%、プラセボ投与群の24.8%に間質性肺疾患が発現しています。
また、薬理作用上発現の可能性があること、本剤のリスクベネフィットに影響を与えること6)から、重要な特定されたリスクに設定されました。

本剤の投与中は、初期症状(息切れ・呼吸困難・咳嗽・発熱etc)の確認や胸部X線検査、必要に応じて胸部CT・血清マーカー等の検査を実施することとされています。3)

間質性肺炎の発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):161例
プラセボ投与群(234例):58例
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):21例
プラセボ投与群(234例):10例

肝機能障害

国内外の臨床試験で、因果関係が否定できない非重篤の自己免疫性肝炎が2例報告されています。
また、薬理作用上発現の可能性があること、本剤のリスクベネフィットに影響を与えること6)から、重要な特定されたリスクに設定されました。

本剤の投与開始前~投与中は、定期的に肝機能検査を実施することとされています。

肝機能障害の発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):35例
プラセボ投与群(234例):7例
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):9例
プラセボ投与群(234例):不明

「不明」は、文書が黒塗りされててわかりませんでした。

内分泌障害(甲状腺機能障害、副腎機能障害)

国内外の臨床試験で、因果関係が否定できない重篤な甲状腺機能障害が2例、副腎機能障害が2例報告されています。
また、薬理作用上発現の可能性があること、本剤のリスクベネフィットに影響を与えること6)から、重要な特定されたリスクに設定されました。

本剤の投与開始前~投与中は、定期的に甲状腺機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4など)を実施することとされています。3)
また、必要に応じて血中コルチゾール、ACTH等、画像検査の実施も考慮することとされています。3)

甲状腺機能障害の発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):93例
プラセボ投与群(234例): 14例
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):不明
プラセボ投与群(234例):不明

腎障害(間質性腎炎等)

国内外の臨床試験で、因果関係が否定できない重篤な腎障害が3例報告されています。
また、薬理作用上発現の可能性があること、本剤のリスクベネフィットに影響を与えること6)から、重要な特定されたリスクに設定されました。

本剤の投与開始前~投与中は、定期的に腎機能検査を実施することとされています。3)

腎障害の発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):30例
プラセボ投与群(234例): 不明
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):2例
プラセボ投与群(234例):不明

Infusion reaction

Infusion reactionは、抗体製剤を投与した際にあらわれるアレルギーの一種です。

PACIFIC試験にて、因果関係が否定できない重篤なInfusion reactionが1例報告されたこと、本剤のリスクベネフィットに影響を与えること6)から、重要な特定されたリスクに設定されました。

Infusion reactionの発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):11例
プラセボ投与群(234例): 1例
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):なし
プラセボ投与群(234例):なし

大腸炎・重度の下痢

国内外の臨床試験で、因果関係が否定できない重篤な大腸炎が3例、下痢が3例報告されています。
また、薬理作用上発現の可能性がある6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

消化管障害の発現状況2)
全グレード 本剤群投与群(475例):92例
プラセボ投与群(234例): 50例
Grade 3以上 本剤群投与群(475例):5例
プラセボ投与群(234例):5例

1型糖尿病

国内外の臨床試験で、因果関係が否定できない重篤な1型糖尿病が1例報告されたこと、薬理作用上発現の可能性がある6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

筋炎・横紋筋融解症

国内外の臨床試験では重篤な筋炎・横紋筋融解症の発現はありませんでした。
しかし、PACIFIC試験で筋炎、MYSTIC試験で重篤な横紋筋融解症が認められたこと、薬理作用上発現の可能性がある6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

下垂体機能障害

PACIFIC試験では発現がありませんでしたが、ATLANTIC試験では1例認められています。
また、薬理作用上発現の可能性がある6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

髄膜炎

こちらもPACIFIC試験では発現がありませんでしたが、ATLANTIC試験では1例認められています。
また、薬理作用上発現の可能性が否定できない6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

免疫性血小板減少性紫斑病

第3相臨床試験(PACIFIC試験)では、発現は認められていません。
しかし、他の臨床試験(1108試験NSCLCコホート)で因果関係の否定できない症例が認められていること、薬理作用上発現の可能性が否定できない6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

胚・胎児毒性

非臨床試験にて、妊娠カニクイザルに妊娠成立時から分娩まで本剤を投与した結果、胎児や新生児の死亡の増加が認められています。
また、PD-1/PD-L1経路は、母体と胎児間の免疫寛容(お母さんの免疫系が、赤ちゃんを異物と認識して攻撃しないように働くこと)による妊娠維持に重要な経路である6)ことから、潜在的リスクに設定されました。

臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者での使用

本剤の臨床試験や製造販売後の報告(海外)では、有害事象の報告はありません。
しかし、オプジーボやキイトルーダで薬理作用(免疫の活性化)に関連する可能性のある合併症での死亡例が報告されていることから6), 7), 8)、潜在的リスクに設定されました。

 

まとめ

本剤投与が有用な患者像

  • 使える人には使おう
りんご
まだOSの詳細は未公表ですが、使える人には積極的に投与を検討しても良さそう。

免疫チェックポイント阻害薬がなんでこんなに覇権を握ったのかというと、個人的には「効く人にはめっちゃ効く」からだと思います。

こちらイミフィンジの第3相試験結果の表です。
18月以降、線が横に真っ直ぐになっている点が分かるかと思います。

この線が真っ直ぐになった状態を「Tail Plateau(テイル プラトー)」と言います。
(きちんとした用語かは不明です…セミナーでは良く使われている印象)
テイル プラトーは、長期生存が期待できる患者の割合を示しており、プラセボ群では患者の約20%、イミフィンジ群では患者の約40~50%で長期生存が期待できることがわかります。

と考えると、半分以上の患者で長期生存が期待できるってすごくないですか。
下手な分子標的薬より効くよね。

よって、使える患者には使ったほうが良いのではないかなーと思います。

ただし、使わなくても約20%の患者は長期生存が期待できます。
つまり、この20%の患者は、無駄にイミフィンジの有害事象を被ることになってしまうのですね。

いまのところイミフィンジを使わなくても長期生存が期待できる患者像が示されていない(と思う)ので、この患者群がわかれば、もっと適切な治療法が選べるようになるかなと思います。

 

雑談::がん治療は複合免疫療法の時代!

複合免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI:Immune Checkpoint Inhibitor)に色んな治療法組み合わせたら良さそうだよね!という考え方です。

いままでがん治療のベースは化学療法でしたが、こと肺がんに関しては、ICIが治療のベースになってきつつあります。
Best of ASCO 2018でも、ICI+ケモ、ICI+ケモラジ、ICI+分子標的薬などなど新たな治療法が開発・紹介されていました。

この背景には、「ICIと他の治療法を組み合わせると、相乗効果が得られるらしい」という考え方があります。

例えをいろいろ考えたのですが、とりあえずミステリーで説明しますね(唐突)。

がん細胞が犯人、免疫細胞が警察だとします。
そうすると、がんが体内にある状態というのは、アリバイ(免疫逃避機構)があって、証拠(がん抗原)が少ない状態です。
つまり、アリバイはあるわ証拠はないわで、がん細胞を逮捕(攻撃)することができない状態ですね。犯人はどこだ・・・!

で、ICIっちゅーのは免疫逃避機構を阻害する働きがあります。
がん細胞は「ボク自己です!ほら!」ってPD-L1を出して攻撃を回避しているのですが、ICI(抗PD-1抗体/抗PD-L1抗体)はこれを阻害します。
つまり、「そのアリバイは潰したぜ!みなさーん!こいつ犯人でーす!」とアリバイを無くさせる効果があります。

一方、化学療法はがん細胞の傷を増やしてアポトーシスさせます。
アポトーシスすると、がん細胞からがん抗原(こいつがんです!って証拠)が放出されます。
これを警察(免疫細胞)が見つけると、がんに対する免疫が誘導されます。
「新しい証拠を発見したぞ!やっぱりお前が犯人だな!」的なね!ね!(ゴリ押す)

というわけで、複合免疫療法はアリバイを無くさせて証拠を増やす、ダブルの効果で犯人逮捕に繋がるってわけでした。
伝わりますか?伝わりませんか。そうですか。

あの、「わけわからん」って方や、「学術的に教えてください」って方は、以下のwebサイト見てください。

参考 いちから学ぶ がんと免疫がん免疫.jp(医療関係者向け)

そんなわけで(強引)、今注目の複合免疫療法。今後の発展に期待ですね!

 

参考文献
1)アストラゼネカのイミフィンジ(デュルバルマブ)切除不能な局所進行の非小細胞肺がん治療薬として国内製造販売承認を取得, アストラゼネカ(株), https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2018/2018070203.html.
2)審査報告書, PMDA, http://www.pmda.go.jp/drugs/2018/P20180727001/670227000_23000AMX00485_A100_1.pdf.
3)イミフィンジ点滴静注, 添付文書, インタビューフォーム.
4)肺がん, がん情報サービス, https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/index.html.
5)EBMの手法による肺癌診療ガイドライン, 特非)日本肺癌学会, https://www.haigan.gr.jp/guideline/2017/1/2/170102050100.html.
6)RMP, PMDA, https://www.pmda.go.jp/files/000225434.pdf.
7)オプジーボ点滴静注 RMP, PMDA, http://www.pmda.go.jp/files/000224855.pdf.
8)キイトルーダ点滴静注 RMP, PMDA, http://www.pmda.go.jp/files/000224519.pdf.
9)アストラゼネカ、本邦初のステージIII非小細胞肺がんにおける抗PD-L1抗体「イミフィンジ(デュルバルマブ)」の販売を開始, アストラゼネカ(株), https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2018/2018082901.html.
10)いちから学ぶ がんと免疫, 小野薬品工業(株), http://www.immunooncology.jp/medical/basic/combination.html.