ダフクリアが発売されました

9月18日、クロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬の「ダフクリア」が発売されました。

ダフクリア錠

販売名(一般名) 会社名 備考
ダフクリア錠200mg
(フィダキソマイシン)
アステラス 大環状抗菌剤
適応:〈適応菌種〉本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル
〈適応症〉感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)


(アステラス製薬webサイトより)

参考 クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎治療剤「ダフクリア錠」日本で新発売アステラス製薬

クロストリジウム・ディフィシルはグラム陽性桿菌の一種です。
空気に弱い偏性嫌気性菌であり、分離や培養が困難であったことから、ラテン語で「困難な」を意味するdiffi・cileと名づけられました。2),3)

抗生剤の長期使用時に下痢や腸炎を引き起こすことが知られており、抗生剤関連の下痢症の約20-30%は、クロストリジウム-ディフィシルが原因といわれています。3)

治療では、まず原因薬剤を中止します。
改善がみられない場合は、メトロニダゾールやバンコマイシンを使用します。3)

 

ダフクリアは、18員環マクロライド骨格を持つ、新しい抗菌薬です。
メトロニダゾールやバンコマイシンと同じような位置づけの薬剤ですが、主に両剤の耐性菌に対して使用されるものと思われます。

新規抗菌薬すべてに言えることですが、あんまりホイホイ使う薬剤ではないのかなーと思っています。

 

参考文献
1)クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎治療剤「ダフクリア錠」日本で新発売, アステラス製薬(株), https://www.astellas.com/jp/ja/news/17401.
2)菌の図鑑, ヤクルト中央研究所, https://institute.yakult.co.jp/bacteria/4205/.
3)クロストリジウム-ディフィシル感染症について, 横浜市衛生研究所, http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/clostridium1.html.