11月27日、11月収載の新医薬品のうち、3製品が発売されました。
ベオーバ錠
販売名(一般名) | 会社名 | 備考 |
ベオーバ錠50mg(ビベグロン) | 杏林 ※共同販売:キッセイ |
選択的β3アドレナリン受容体作動薬 適応:過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁 |
左が杏林、右がキッセイのPTPです。
メーカーロゴ以外は大体一緒っぽい?
(杏林製薬webサイト、キッセイ薬品工業webサイトより)
ベオーバはベタニスの新しいヤツです(ざっくり)。
以下の記事でまとめてますので、ご参考まで~。

エイベリス点眼液
販売名(一般名) | 会社名 | 備考 |
エイベリス点眼液0.002%(オミデネパグ イソプロピル) | 参天 | 選択的EP2受容体作動薬 適応:緑内障、高眼圧症 |
(参天製薬webサイトより)
エイベリスは、新しい作用機序の緑内障治療薬です。
いまのところ第二選択以降かなぁという所感。
こちらもまとめてます~。

ビーリンサイト点滴静注用
販売名(一般名) | 会社名 | 備考 |
ビーリンサイト点滴静注用35μg(ブリナツモマブ(遺伝子組換え)) | アステラス・アムジェン・バイオファーマ(AABP) 販売:アステラス |
抗CD3/CD19二重特異性抗体 適応:再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病 |
(アステラス製薬webサイトより)
ビーリンサイトは、ヘムライブラに続く国内2剤目の二重特異性抗体(バイスペシフィック抗体)です。
通常の抗体製剤は、ひとつの標的(CDなんちゃらとか、ILなんちゃらとか)にくっついて効果を発揮するようにデザインされています。
一方、二重特異性抗体はふたつの標的にくっつくようにデザインされています。
ビーリンサイトの場合は、T細胞にあるCD3という膜タンパクと、B細胞性白血病細胞にあるCD19という膜タンパクにくっつきます。
この2つのタンパクに同時にくっつくことであら不思議。免疫細胞と白血病細胞が出会えるのです。
そして始まるT細胞性免疫。
というわけで、作用機序は犯人と警察を無理矢理引き合わせる感じですかね。
細胞同士が出会って始まる反応って色々あるので、今後の二重特異性抗体の発展に期待です!
余談ですが、ビーリンサイトの箱を開けると、薬剤の隣に輸液安定化液があります。
めちゃめちゃ薬剤を溶解させるっぽい雰囲気を醸し出してますが、絶対溶解させてはいけないのでご注意を。
ビーリンサイトの溶解は注射用水で行います。
輸液安定化液は、生理食塩水輸液バッグに入れます。
2)新発売のお知らせ, 参天製薬(株), https://www.santen.co.jp/medical-channel/di/information/2018/DJ107_sdi499.pdf.
3)ビーリンサイト点滴静注用35μg 新発売のご案内, アステラス製薬(株), https://amn.astellas.jp/jp/di/info/package_181126100138643.pdf.