ロスーゼットとリサイオが発売されました(2019年5月28日発売)

5月28日、高脂血症治療薬のロスーゼットと、造血幹細胞移植前治療薬のリサイオが発売されました。

ロスーゼット配合錠

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
ロスーゼット配合錠LD・HD
(エゼチミブ/ロスバスタチンカルシウム)
MSD
*販売:MSD、バイエル
ゼチーアとクレストールの配合剤
適応:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症


(MSDwebサイトより)

「包装がアトーゼットと似てるね!」って言おうと思ったら、全然違ってました。

アトーゼットさんはこんな感じ↓

赤い遮光仕様のPTPシートって良くあるので、混ざらないように気をつけないといけないですね。

参考 小腸コレステロールトランスポーター阻害剤/HMG-CoA 還元酵素阻害剤配合剤「ロスーゼット配合錠」発売のお知らせMSD

 

リサイオ点滴静注液

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
リサイオ点滴静注液100mg
(チオテパ)
大日本住友 適応:小児悪性固形腫瘍における自家造血幹細胞移植の前治療


(大日本住友製薬webサイトより)

リサイオは、2011年3月に経過措置が終了したテスパミンと同じチオテパ製剤です。
原薬の供給中止に伴い発売が中止されましたが、その後学会(日本血液学会、日本造血細胞移植学会、 日本リンパ網内系学会)からもう一度発売して欲しいという要望が出されていました。2), 3)

その後、2012年に厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で上記要望が検討され、医療上の必要性が高いと判断されたため、もう一度開発が行われました。2)

2011年に経過措置満了で2012年に要望って、結構スピーディーね。
原薬の問題は解消されたんでしょうか…?
まぁかなり薬価が上がったので、採算が取れるようになったのかもしれません。

ちなみに現在使えるのは小児悪性固形腫瘍(メルファランとの併用)。
同時に要望が上がっていた悪性リンパ腫(ブスルファンとの併用)の適応は、現在申請中とのことです。2), 3)

 

参考 造血幹細胞移植前治療薬「リサイオ」新発売のお知らせについて[PDF]大日本住友製薬

 

参考文献
1)小腸コレステロールトランスポーター阻害剤/HMG-CoA 還元酵素阻害剤配合剤「ロスーゼット配合錠」発売のお知らせ, MSD(株), http://www.msd.co.jp/newsroom/msd-archive/2019/product_news_0528.xhtml.
2)造血幹細胞移植前治療薬「リサイオ」新発売のお知らせについて, 大日本住友製薬(株), https://www.ds-pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20190522_1.pdf.
3)チオテパの開発について, 厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000198851.pdf.