アイリーア、デュピクセントの効能等が追加されました(2020年3月)

3月25日付で、2月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

同日付で部会通過しているオキシコンチンTRの適応追加は、承認が確認できていません。
裏が取れたら表に追加します~。

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
ニンラーロカプセル2.3mg・3mg・4mg
(イキサゾミブクエン酸エステル)
武田 追加適応:多発性骨髄腫における自家造血幹細胞移植後の維持療法
アイリーア硝子体内注射液40mg/mL・注射用キット40mg/mL
(アフリベルセプト(遺伝子組換え))
バイエル参天 追加適応:血管新生緑内障
ステラーラ点滴静注130mg、皮下注45mgシリンジ
(ウステキヌマブ(遺伝子組換え))
ヤンセン田辺三菱 追加適応
(点滴静注)中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
(皮下注)中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
デュピクセント皮下注300mgシリンジ
(デュピルマブ(遺伝子組換え))
サノフィ 追加適応:鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)
ヌーカラ皮下注用100mg
(メポリズマブ(遺伝子組換え))
GSK 追加用法:6~11歳の小児重症喘息患者に対する小児用量追加
ブスルフェクス点滴静注用60mg
(ブスルファン)
大塚製薬 追加適応:悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療
*事前評価済み公知申請
(2019.10.1より保険適用)
リサイオ点滴静注液100mg
(チオテパ)
大日本住友 追加適応:悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療

 

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

デュピクセント:最適使用推進ガイドライン追加

適応追加に伴い、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の最適使用推進ガイドラインが作成されています。3)

参考 最適使用推進ガイドライン最新版PMDA

ちなみに鼻茸(はなたけ)は、鼻の穴の中にできるポリープだそうです。

参考 鼻茸(鼻ポリープ)MSDマニュアル(家庭版)

慢性副鼻腔炎の患者は全国に22.9万人いると推計されています。
その20%の約4.6万人が「鼻茸のある慢性副鼻腔炎の患者」と推定されているようです。5)

 

参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)デュピルマブ(遺伝子組換え)製剤の最適使用推進ガイドライン(鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎)について, 薬生薬審発0325第5号, 令和2年3月25日.
4)公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取扱いについて, 保医発1031第6号, 令和元年10月31日.
5)2020年2月26日医薬品第二部会資料, 日刊薬業web, https://nk.jiho.jp/sites/default/files/nk/document/2020/02/0226_薬事・食品衛生審議会医薬品%E3%80%80第二部会.pdf.