カイトリル、トレアキシンの効能等が追加されました(2022年2月)

1月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。
なお、不妊治療薬は4月1日付で保険適用なので除外しています。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
エンドキサン錠50mg
(シクロホスファミド水和物)
塩野義 追加適応:細胞移植に伴う免疫反応の抑制
※サクラシーとの併用に関する適応追加
ネオーラル内用液10%、10mg・25mg・50mgカプセル
(シクロスポリン)
ノバルティス
シクロスポリンカプセル10mg・25mg・50mg「BMD」 ビオメディクス=日本ジェネリック、フェルゼン、富士製薬
シクロスポリンカプセル10mg・25mg・50mg「TC」 沢井
シクロスポリンカプセル10mg・25mg・50mg「トーワ」 東和薬品
シクロスポリンカプセル10mg・25mg・50mg「日医工」 日医工
シクロスポリンカプセル10mg・25mg・50mg・細粒17%「ファイザー」 ファイザー
レットヴィモカプセル40mg・80mg
(セルペルカチニブ)
リリー 追加適応:・RET融合遺伝子陽性の根治切除不能な甲状腺癌
・RET遺伝子変異陽性の根治切除不能な甲状腺髄様癌
レンビマカプセル4mg・10mg
(レンバチニブメシル酸塩)
エーザイ
販売提携:MSD
追加適応:根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
※キイトルーダとの併用療法
オンダンセトロン注4mgシリンジ「マルイシ」 丸石 追加適応:術後の消化器症状(悪心、嘔吐)
※事前評価済公知申請品目
カイトリル注1mg・3mg、点滴静注バッグ3mg/50mL・3mg/100mL
(グラニセトロン塩酸塩)
太陽ファルマ 追加適応:術後の消化器症状(悪心、嘔吐)
※事前評価済公知申請品目
キイトルーダ点滴静注100mg
(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))
MSD 追加適応:・がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
・根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
ジーラスタ皮下注3.6mg
(ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))
協和キリン 追加適応:同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員
トレアキシン点滴静注液100mg/4mL
(ベンダムスチン塩酸塩水和物)
シンバイオ 追加用法:10分間投与の用法等追加
※従来は1時間かけて点滴静注

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

オンダンセトロン:投与タイミングに関する注意

1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(1) オンダンセトロン注4mgシリンジ「マルイシ」
本製剤を「術後の消化器症状(悪心、嘔吐)」に用いる場合は、用法及び用量に関連する注意において、「患者背景や術式等を考慮し、術前から術後の適切なタイミングで投与すること。」とされているとおり、本製剤は術後の消化器症状(悪心、嘔吐)を抑制するために、術前、術中又は術後に投与するものであることに留意すること。

カイトリル:投与タイミングに関する注意

1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(2) カイトリル注1mg、同注3mg、同点滴静注バッグ3mg/50mL 及び同滴静注バッグ3mg/100mL
本製剤を「術後の消化器症状(悪心、嘔吐)」に用いる場合は、用法及び用量に関連する注意において、「患者背景や術式等を考慮し、術前から術後の適切なタイミングで投与すること。」とされているとおり、本製剤は術後の消化器症状(悪心、嘔吐)を抑制するために、術前、術中又は術後に投与するものであることに留意すること。

レットヴィモ:検査実施日をレセプトに記載

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(令和3年11月24日付け保医発1124第4号)の記の3の(4)を次のように改める。
(4) レットヴィモカプセル40mg及び同カプセル80mg
1 RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、RET融合遺伝子陽性の根治切除不能な甲状腺癌
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「十分な経験を有する病理医又は検査施設により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。」とされているので、RET融合遺伝子陽性を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

2 RET遺伝子変異陽性の根治切除不能な甲状腺髄様癌
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「十分な経験を有する病理医又は検査施設により、RET遺伝子変異が確認された患者に投与すること。」とされているので、RET 遺伝子変異陽性を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について, 保医発0225第1号, 令和4年2月25日.