トビエース、キイトルーダの効能等が追加されました(2022年9月)

8月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

 

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
トビエース錠4mg・8mg
(フェソテロジンフマル酸塩)
ファイザー 追加適応:小児適応追加(神経因性膀胱)
リンヴォック錠7.5mg・15mg・30mg
(ウパダシチニブ水和物)
アッヴィ 追加適応:中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
アービタックス注射液100mg
(セツキシマブ(遺伝子組換え))
メルクバイオファーマ 追加適応:2週間隔投与の用法追加
アイリーア硝子体内注射液40mg/mL
(アフリベルセプト(遺伝子組換え))
バイエル=参天 追加適応:未熟児網膜症
キイトルーダ点滴静注100mg
(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))
MSD 追加適応:・進行又は再発の子宮頸癌
・ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法
カルボプラチン点滴静注液50mg・150mg・450mg「NK」
(カルボプラチン)
日本化薬 追加適応:キイトルーダの適応追加に伴う用法追加(乳癌)
パクリタキセル注30mg/5mL・100mg/16.7mL「NK」
(パクリタキセル)
日本化薬 追加適応:キイトルーダの適応追加に伴う用法追加(子宮頸癌)

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

リンヴォック:既存治療効果不十分時に投与

1効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(1)リンヴォック錠30mg
本製剤を「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

2効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(令和2年4月21日付け保医発0421第3号)の記の2の(2)を次のように改める。
(2)リンヴォック錠7.5mg及び同錠15mg
(前略)
4. 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

アイリーア:再投与と切替えに関する注意

1効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(2)アイリーア硝子体内注射液40mg/mL
本製剤を「未熟児網膜症」に用いる場合は、本製剤の用法及び用量に関連する注意において「本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。」及び「本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

キイトルーダ:最適使用推進ガイドライン追加

術後補助療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが追加・変更されています。4)

参考 キイトルーダ 最適使用推進ガイドライン(子宮頸癌)PMDA 参考 キイトルーダ 最適使用推進ガイドライン(乳癌)PMDA
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について,令和4年9月26日,保医発0926第2号.
抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について,令和4年9月26日,保医発0926第3号.