ページが見つかりませんでした | 薬剤師さんの情報収集お手伝いします。新薬と医療制度がメイン。 https://iyakujoho.com 薬剤師さんの情報収集お手伝いします。新薬と医療制度がメイン。 Sat, 08 Oct 2022 03:11:01 +0000 ja hourly 1 新医薬品等の製造販売が承認されました(2022年9月) https://iyakujoho.com/2022/10/23/approval-27/ Sun, 23 Oct 2022 05:00:24 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2870
りんご
2022年9月26日、新医薬品と報告品目が承認されました!
みかん
順調にいけば11月に薬価収載予定です。

製造販売承認品目の一覧

今回承認された新医薬品・報告品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

新医薬品(11月薬価収載見込み)

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
エザルミア錠50mg・100mg
(バレメトスタットトシル酸塩)
第一三共 EZH1/2阻害剤
適応:再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫
コセルゴカプセル10mg・25mg
(セルメチニブ硫酸塩)
アレクシオン MEK阻害剤
適応:神経線維腫症1型における叢状神経線維腫
ソーティクツ錠6mg
(BMS)
BMS TYK2阻害剤
適応:既存治療で効果不十分な下記疾患
尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
フィンテプラ内用液2.2mg/mL
(フェンフルラミン塩酸塩)
UCB=日本新薬 適応:他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないDravet症候群患者におけるてんかん発作に対する抗てんかん薬との併用療法
リバゼブ配合錠LD・HD
(ピタバスタチンカルシウム水和物/エゼチミブ)
興和 適応:高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
リンヴォック錠45mg
(ウパダシチニブ水和物)
アッヴィ ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤
適応:中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
グラアルファ配合点眼液
(リパスジル塩酸塩水和物/ブリモニジン酒石酸塩)
興和 適応:次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合:緑内障、高眼圧症
アムヴトラ皮下注25mgシリンジ
(ブトリシランナトリウム)
Alnylam 適応:トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー
カブリビ注射用10mg
(カプラシズマブ(遺伝子組換え))
サノフィ 一本鎖抗von Willebrand因子抗体製剤
適応:後天性血栓性血小板減少性紫斑病
スキリージ点滴静注600mg
(リサンキズマブ(遺伝子組換え))
アッヴィ 抗IL-23p19抗体製剤
適応:中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
スキリージ皮下注360mgオートドーザー
(リサンキズマブ(遺伝子組換え))
アッヴィ 抗IL-23p19抗体製剤
適応:中等症から重症の活動期クローン病の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
スペビゴ点滴静注450mg
(スペソリマブ(遺伝子組換え))
日本ベーリンガー 抗IL-36レセプター抗体製剤
適応:膿疱性乾癬における急性症状の改善
テゼスパイア皮下注210mgシリンジ
(テゼペルマブ(遺伝子組換え))
アストラゼネカ 抗TSLP抗体製剤
適応:気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)
ナノゾラ皮下注30mgシリンジ
(オゾラリズマブ(遺伝子組換え))
大正製薬 抗TNFα抗体製剤
適応:既存治療で効果不十分な関節リウマチ
バクニュバンス水性懸濁注シリンジ
(沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体))
MSD 適応:高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防
ベリナート皮下注用2000
(乾燥濃縮人C1-インアクチベーター)
CSLベーリング 適応:遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制
マンジャロ皮下注2.5mg・5mg・7.5mg・10mg・12.5mg・15mgアテオス
(チルゼパチド)
リリー=田辺三菱 持続性GIP/GLP-1受容体作動薬
適応:2型糖尿病
メンクアッドフィ筋注
(4価髄膜炎菌ワクチン(破傷風トキソイド結合体))
サノフィ 適応:髄膜炎菌(血清群A、C、W及びY)による侵襲性髄膜炎菌感染症の予防

報告品目(11月薬価収載見込み)

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
ベバシズマブBS点滴静注100mg・400mg「CTNK」
(ベバシズマブ(遺伝子組換え)[ベバシズマブ後続4])
日本化薬 アバスチンのバイオ後続品
メトジェクト皮下注7.5mgシリンジ0.15mL・10mgシリンジ0.20mL・12.5mgシリンジ0.25mL・15mgシリンジ0.30mL
(メトトレキサート)
日本メダック 適応:関節リウマチ
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
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トビエース、キイトルーダの効能等が追加されました(2022年9月) https://iyakujoho.com/2022/10/20/kounou-41/ Thu, 20 Oct 2022 05:00:28 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2867 8月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
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効能等追加品目

 

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
トビエース錠4mg・8mg
(フェソテロジンフマル酸塩)
ファイザー 追加適応:小児適応追加(神経因性膀胱)
リンヴォック錠7.5mg・15mg・30mg
(ウパダシチニブ水和物)
アッヴィ 追加適応:中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
アービタックス注射液100mg
(セツキシマブ(遺伝子組換え))
メルクバイオファーマ 追加適応:2週間隔投与の用法追加
アイリーア硝子体内注射液40mg/mL
(アフリベルセプト(遺伝子組換え))
バイエル=参天 追加適応:未熟児網膜症
キイトルーダ点滴静注100mg
(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))
MSD 追加適応:・進行又は再発の子宮頸癌
・ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法
カルボプラチン点滴静注液50mg・150mg・450mg「NK」
(カルボプラチン)
日本化薬 追加適応:キイトルーダの適応追加に伴う用法追加(乳癌)
パクリタキセル注30mg/5mL・100mg/16.7mL「NK」
(パクリタキセル)
日本化薬 追加適応:キイトルーダの適応追加に伴う用法追加(子宮頸癌)

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

リンヴォック:既存治療効果不十分時に投与

1効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(1)リンヴォック錠30mg
本製剤を「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

2効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(令和2年4月21日付け保医発0421第3号)の記の2の(2)を次のように改める。
(2)リンヴォック錠7.5mg及び同錠15mg
(前略)
4. 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

アイリーア:再投与と切替えに関する注意

1効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(2)アイリーア硝子体内注射液40mg/mL
本製剤を「未熟児網膜症」に用いる場合は、本製剤の用法及び用量に関連する注意において「本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。」及び「本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

キイトルーダ:最適使用推進ガイドライン追加

術後補助療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが追加・変更されています。4)

参考 キイトルーダ 最適使用推進ガイドライン(子宮頸癌)PMDA 参考 キイトルーダ 最適使用推進ガイドライン(乳癌)PMDA
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について,令和4年9月26日,保医発0926第2号.
抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について,令和4年9月26日,保医発0926第3号.
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タグリッソ、リムパーザの効能等が追加されました(2022年8月) https://iyakujoho.com/2022/10/17/kounou-40/ Mon, 17 Oct 2022 05:00:18 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2865 7月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
エプクルーサ配合錠
(ソホスブビル/ベルパタスビル)
ギリアド 追加適応:1次治療の適応追加(C型慢性肝炎・代償性肝硬変)
タグリッソ錠40mg・80mg
(オシメルチニブメシル酸塩)
アストラゼネカ 追加適応:EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法
リムパーザ錠100mg・150mg
(オラパリブ)
アストラゼネカ 追加適応:BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
オノアクト点滴静注用50mg・150mg
(ランジオロール塩酸塩)
小野 追加適応:小児適応追加(頻脈性不整脈)
キイトルーダ点滴静注100mg
(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))
MSD 追加適応:腎細胞癌における術後補助療法
バイクロット配合静注用
(乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第VII因子)
KMバイオロジクス 追加適応:血液凝固第VIII因子又は第Ⅸ因子に対するインヒビターを保有する患者の出血傾向の抑制
フィラジル皮下注30mgシリンジ
(イカチバント酢酸塩)
武田 追加適応:小児適応追加(遺伝性血管性浮腫の急性発作)
ポライビー点滴静注用30mg・140mg
(ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え))
中外 追加適応:1次治療の適応追加(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)
ユルトミリス点滴静注300mg・HI点滴静注300mg/3mL・1100mg/11mL
(ラブリズマブ(遺伝子組換え))
アレクシオン 追加適応:全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)
レミフェンタニル静注用2mg・5mg「第一三共」
(レミフェンタニル塩酸塩)
丸石=第一三共 追加適応:集中治療における人工呼吸中の鎮痛

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

エプクルーサ:慢性肝炎を発症していない場合、投与不可

2. 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(5)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成31年2月25日付け保医発0225第9号)の記の2の(5)を次のように改める。
(5)エプクルーサ配合錠
本製剤の効能又は効果は、「C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変又はC型非代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」であることから、慢性肝炎を発症していないC型肝炎ウイルス感染者には使用しないこと。

タグリッソ:レセプトに検査実施日を記載、投与期間は36ヵ月まで

2効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(3)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成28年5月24日付け保医発0524第1号)の記の3の(1)を次のように改める。
(1)タグリッソ錠40mg及び同錠80mg
(前略)
2. 本製剤を「EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「EGFR遺伝子変異検査を実施すること。
EGFR遺伝子変異検査の実施には、十分な経験を有する病理医又は検査施設において、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用い、EGFR遺伝子変異が確認された患者に投与すること。」とされているので、EGFR遺伝子変異検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記入すること
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

3. 本製剤を「EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「白金系抗悪性腫瘍剤を含む術後補助療法の適応となる場合には、当該治療を終了した患者を対象とすること。」及び「病理病期IB期(AJCC/UICC第7版)の患者に対する有効性及び安全性は確立していない。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

4. 本製剤を「EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法」に用いる場合は、用法及び用量において、「投与期間は36カ月間までとする。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

リムパーザ:投与期間は1年間まで

2. 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(2)「医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項について」(平成30年7月2日付け保医発0702第1号)の記の1を次のように改める。
1 リムパーザ錠100mg、同錠150mg
(前略)
3. 本製剤を「BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法」に用いる場合は、用法及び用量において、「投与期間は1年間までとする。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

バイクロット:レセプトにインヒビター力価と検査実施日を記載

2. 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(4)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成26年9月2日付け保医発0902第1号)の記の4の(4)を次のように改める。
(4)バイクロット配合静注用
1. 本製剤は乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第VII因子製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。

2. 本製剤は針及び注入器付の製品であるため、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。

3. 本製剤の使用に当たっては、血液凝固第VIII因子又は第IX因子のインヒビターを保有することの確認が前提であり、インヒビター力価の測定された年月日及び力価を診療報酬明細書の摘要欄に記入すること

ユルトミリス:適応患者に関する注意

2. 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(1)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(令和元年9月3日付け保医発0903第1号)の記の4の(6)を次のように改める。
(6)ユルトミリス点滴静注300mg、同HI点滴静注300mg/3mL及び同HI点滴静注1100mg/11mL
(前略)
3. 全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)
本製剤の効能又は効果に関連する注意に次のように記載があるので、使用にあたっては十分留意すること。
ア本剤は、抗アセチルコリン受容体抗体陽性の患者に投与すること。
イ本剤は、ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に、以下に示す患者への投与を考慮すること。
・免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行しても症状の管理が困難な患者
・合併症や副作用等により、免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法の施行が困難な患者

キイトルーダ:最適使用推進ガイドライン追加

術後補助療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが変更されています。4)

参考 キイトルーダ 最適使用推進ガイドライン(腎細胞癌)PMDA
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について,令和4年8月24日,保医発0824第1号.
4)抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について,令和4年8月24日,保医発0824第2号.
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8月18日、新医薬品が薬価収載されました https://iyakujoho.com/2022/10/14/syuusai-24/ Fri, 14 Oct 2022 05:00:01 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2873 8月10日に開催された中医協で、新医薬品の薬価収載が了承されました。
8月17日に告示され、8月18日に薬価収載されました。

2022年8月18日収載の新医薬品

販売名(一般名) 規格単位 薬価
イグザレルト錠2.5mg
(リバーロキサバン)
2.5mg1錠 117.80円
エパデールEMカプセル2g
(イコサペント酸エチル)
2g1包 113.00円
ジェセリ錠40mg
(ピミテスピブ)
40mg1錠 6,265.00円
ラゲブリオカプセル200mg
(モルヌピラビル)
200mg1カプセル 2,357.80円
エジャイモ点滴静注1.1g
(スチムリマブ(遺伝子組換え))
1.1g22mL1瓶 244,074円
ダルビアス点滴静注用135mg
(ダリナパルシン)
135mg1瓶 31,692円
ボックスゾゴ皮下注用0.4mg・0.56mg・1.2mg
(ボソリチド(遺伝子組換え))
0.4mg1瓶(溶解液付)
0.56mg1瓶(溶解液付)
1.2mg1瓶(溶解液付)
121,034円
124,241円
124,994円

 

留意事項通知が発出

薬価収載の告示と同日付で、留意事項通知が出ています。

ジェセリ:投与対象患者に留意して使用

4 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(2) ジェセリ錠40mg
本製剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師の下で投与することが適切と判断される症例に使用した場合に限り算定すること。

ラゲブリオ:供給開始の時期と取扱いは別途通知

4 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(1) ラゲブリオカプセル200mg
これまで本製剤は、製造販売業者から厚生労働省が提供を受け、各医療機関・薬局に配分していたところであり、厚生労働省より配分された本製剤の費用は請求できないものであること。なお、本製剤の製造販売業者から医療機関等への供給開始の時期及びその取扱い等については、今後、別途通知する予定である。

別途出た通知は以下です。

参考 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオカプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(周知)厚生労働省 2022年8月10日事務連絡 参考 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオカプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その2)(周知)厚生労働省 2022年9月8日事務連絡 参考 新型コロナウイルス感染症における経口抗ウイルス薬(ラゲブリオカプセル)の薬価収載に伴う医療機関及び薬局への配分等について(その3)(周知)厚生労働省 2022年9月15日事務連絡

一般流通開始に伴い、留意事項通知が追加で発出されています。

4 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(1) ラゲブリオカプセル200mg
1. これまで本製剤は、製造販売業者から厚生労働省が提供を受け、各医療機関・薬局に配分していたところであり、厚生労働省より配分された本製剤の費用は請求できないものであること。

2. 本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

参考 ラゲブリオカプセル 200mg の保険適用に係る留意事項の一部改正について厚生労働省 保医発0916第1号 2022年9月16日

エジャイモ:投与対象患者に留意して使用

4 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(4) エジャイモ点滴静注1.1g
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「本剤の投与を開始する際には、溶血のため赤血球輸血が必要と考えられる患者を対象とすること。」とされているので、使用にあたっては十分留意すること。

ボックスゾゴ:在宅自己注射可能&骨端線閉鎖後は投与中止

2 掲示事項等告示の一部改正について
(3) ボソリチド製剤について、掲示事項等告示第10第1号の「療担規則第20条第2号ト及び療担基準第20条第3号トの厚生労働大臣が定める保険医が投与することができる注射薬」として定めたものであること。

3 特掲診療料告示の一部改正について
ボソリチド製剤について、特掲診療料の施設基準等別表第9「在宅自己注射指導管理料、注入器加算、間歇注入シリンジポンプ加算、持続血糖測定器加算及び注入器用注射針加算に規定する注射薬」として定めたものであること。

4 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(3) ボックスゾゴ皮下注用0.4mg、同皮下注用0.56mg及び同皮下注用1.2mg
1. 本製剤は、ボソリチド製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、「診療報酬の算定方法」(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。
2. 本製剤は針及び注入器付の製品であるため、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。
3. 本製剤の効能又は効果に関連する使用上の注意において、「骨端線の閉鎖により成長の可能性がないことが確認された場合、本剤の投与を中止すること。」とされているので、使用にあたっては十分留意すること。

 

薬価の決めかた

イグザレルト錠2.5mg:原価計算方式で算定

イグザレルト錠2,5mgは、イグザレルト15mgとの規格間調整で算定されました。

イグザレルト錠2,5mg:117.80円(1日薬価:235.60円)
イグザレルト錠15mg:504.00円 (1日薬価:504.00円)

>エパデールEMカプセル:エパデールと規格間調整

エパデールEMカプセルは、同じエパデールのカプセル製剤であるエパデールS900の規格間調整で算定されました。

エパデールEMカプセル2g:113.00円(1日薬価:113.00円)
エパデールS900:62.70円 (1日薬価:125.40円)

1日1回投与製剤のため(S900は 1日2~3回投与)、有用性加算5%が妥当と不服意見を述べたようですが、既存薬と比べて高い有用性があるとまでは言えないと、却下されております。
まぁそうだろうね。1日6回投与が1回になるとか、絶対飲み忘れちゃいけない薬なら検討の余地はありそうだけど、エパデールだもんなぁ。

ジェセリ錠:スチバーガと薬価合わせ【加算あり】

ジェセリは、同じ 消化管間質腫瘍治療薬であるスチバーガ錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ジェセリ錠40mg:6,265.00円(1日薬価:17,900.00円)
スチバーガ錠40mg:5,682.60円(1日薬価:17,047.80円)

新規作用機序の薬剤であり、PFS延長などの臨床的有用性が示されていることから、有用性加算(II)が5%つきました。

ラゲブリオカプセル:ベクルリーと薬価合わせ【加算あり】

ラゲブリオは、同じ新型コロナウイルス治療薬であるベクルリー点滴静注用の平均1クール薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ラゲブリオカプセル200mg:2,357.80円(1日薬価:18,862.40円)
ベクルリー点滴静注用100mg:63,342円(1日薬価:63,342円)

経口薬のため、ベクルリーと比較して利便性が向上しているとして、有用性加算(II)が10%つきました。

1クール薬価を合わせたので、1日薬価は全然違いますね。

エジャイモ点滴静注:原価計算方式で算定【加算あり】

エジャイモは、同様の効能効果・薬理作用を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

寒冷凝集素症に対する有効性が期待できることから、有用性加算(II)が5%。
希少疾病用医薬品なので市場性加算(I)が10%ついてます。
加算係数0だけど…。

ダルビアス点滴静注用:イストダックスと薬価合わせ

ダルビアスは、同じ 末梢性T細胞リンパ腫治療薬であるイストダックス点滴静注用の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ダルビアス点滴静注用135mg:31,692円(1日薬価:25,152円)
イストダックス点滴静注用10mg:111,785円(1日薬価:25,152円)

ボックスゾゴ皮下注用:原価計算方式で算定【加算あり】

ボックスゾゴは、同様の効能効果・薬理作用を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。
一応、同様の適応があるソマトロピン製剤が類薬として検討されたようですが、薬理作用が異なるために最類似薬にはならないと判断されたそうです。

確かに、適応が同じってだけで全然違うものね。

新規作用機序の薬剤であることから、有用性加算(II)が5%。
希少疾病用医薬品なので市場性加算(I)が10%ついてます。
こちらも加算係数0…。

ボックスゾゴは、軟骨無形成症に関しては原因治療薬といっても過言ではないので、加算はあって妥当だったよなぁと。
開示率が低い=言い値になっちゃうって意見はわかるけど、外国平均価格調整が収載後にも適用になったことだし、もう開示率による加算係数調整はなくても良いんじゃないかなぁとも思います。

参考文献
1)中央社会保険医療協議会 総会(第527回) 医薬品の新規薬価収載について, 厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00159.html.
2)使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について, 保医発0817第4号, 令和4年8月17日.
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新医薬品等の製造販売が承認されました(2022年6月) https://iyakujoho.com/2022/10/11/approval-26/ Tue, 11 Oct 2022 05:00:09 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2862
りんご
2022年6月20日、新医薬品と報告品目が承認されました!
みかん
順調にいけば8月に薬価収載予定です。

製造販売承認品目の一覧

今回承認された新医薬品・報告品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

新医薬品(8月薬価収載見込み)

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
イグザレルト錠2.5mg
(リバーロキサバン)
バイエル 選択的直接作用型第Xa因子阻害剤
適応:下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制
エパデールEMカプセル2g
(イコサペント酸エチル)
持田 EPA製剤
適応:高脂血症
ジェセリ錠40mg
(ピミテスピブ)
大鵬薬品 HSP90阻害剤
適応:がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍
エジャイモ点滴静注1.1g
(スチムリマブ(遺伝子組換え))
サノフィ 抗補体(C1s)抗体製剤
適応:寒冷凝集素症
ダルビアス点滴静注用135mg
(ダリナパルシン)
ソレイジア=日本化薬 有機ヒ素製剤
適応:再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫
ボックスゾゴ皮下注用0.4mg・0.56mg・1.2mg
(ボソリチド(遺伝子組換え))
BioMarin 適応:骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症

報告品目(11月薬価収載見込み)

販売名(一般名) 製造販売会社 備考
マヴィレット配合顆粒小児用
(グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル)
アッヴィ 3歳以上12歳未満の小児用製剤
適応:C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
ジクアスLX点眼液3%
(ジクアホソルナトリウム)
参天 1日3回点眼製剤
適応:ドライアイ
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
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カナグル、ジクトルの効能等が追加されました(2022年6月) https://iyakujoho.com/2022/10/08/kounou-39/ Sat, 08 Oct 2022 05:00:51 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2859 5月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
オルミエント錠2mg・4mg
(バリシチニブ)
リリー 追加適応:円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)
カナグル錠100mg
(カナグリフロジン水和物)
田辺三菱
コ・プロ:第一三共
追加適応:2型糖尿病を合併する慢性腎臓病
ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。
マヴィレット配合錠
(グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル)
アッヴィ 追加適応:3歳以上の小児用量追加(C型肝炎)
ジクトルテープ75mg
(ジクロフェナクナトリウム)
久光 追加適応:腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群及び腱鞘炎における鎮痛・消炎
アバスチン点滴静注用100mg/4mL・400mg/16mL
(ベバシズマブ(遺伝子組換え))
中外 追加適応:2週間隔投与の用法追加(卵巣癌)
※事前評価済公知申請品目
キュビシン静注用350mg
(ダプトマイシン)
MSD 追加適応:小児適応の追加
グラン注射液75・150・M300、シリンジ75・150・M300
(フィルグラスチム(遺伝子組換え))
協和キリン 追加適応:再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法
※事前評価済公知申請品目
ノイトロジン注50μg・100μg・250μg
(レノグラスチム(遺伝子組換え))
中外 追加適応:再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法
※事前評価済公知申請品目
フルダラ静注用50mg
(フルダラビンリン酸エステル)
サノフィ 追加適応:再発又は難治性の急性骨髄性白血病(他の抗悪性腫瘍剤等との併用)
※事前評価済公知申請品目
ベオビュ硝子体内注射用キット120mg/mL
(ブロルシズマブ(遺伝子組換え))
ノバルティス 追加適応:糖尿病黄斑浮腫
ヘムライブラ皮下注30mg・60mg・90mg・105mg・150mg
(エミシズマブ(遺伝子組換え))
中外 追加適応:後天性血友病A患者における出血傾向の抑制
リツキサン点滴静注100mg・500mg
(リツキシマブ(遺伝子組換え))
全薬=中外 追加適応:視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

オルミエント:レセプトに脱毛範囲と期間を記載

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(2)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成29年8月29日付け保医発0829第8号)の記の3の(2)を次のように改める。
(2)オルミエント錠2mg及び4mg
(前略)
3. 本製剤を「円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「本剤投与開始時に、頭部全体の概ね50%以上に脱毛が認められ、過去6ヵ月程度毛髪に自然再生が認められない患者に投与すること。」とされているので、本製剤の投与開始に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄に、頭部全体に占める脱毛部位の割合及び毛髪の自然再生が認められていない期間を記載すること

4. 本製剤を「円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「円形脱毛症以外の脱毛症に対する適応はない。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

5. 本製剤を「円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)」に用いる場合は、用法及び用量に関連する注意において、「本剤による治療反応は、通常投与開始から36週までには得られる。36週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

カナグル:レセプトにeGFR値と検査実施日を記載

1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(1)カナグル錠100mg
1. 本製剤を「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「eGFRが30mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、新規に投与しないこと。」とされているので、本製剤の投与開始に当たっては、診療報酬明細書の摘要欄に、投与開始時のeGFRの値及び検査の実施年月日を記載すること

2. 本製剤を「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

3. 本製剤を「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「本剤投与中にeGFRが30mL/min/1.73m2未満に低下した場合は、投与継続の必要性を慎重に判断すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

ヘムライブラ:投与中止時期に留意

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(3)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成30年5月21日付け保医発0521第8号)の記の4の(3)を次のように改める。
(3)ヘムライブラ皮下注30mg、同皮下注60mg、同皮下注90mg、同皮下注105mg及び同皮下注150mg
1. 本製剤は、エミシズマブ製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、「診療報酬の算定方法」(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。

2. 本製剤は針及び注入器付の製品であるため、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。

3. 本製剤を「後天性血友病A患者における出血傾向の抑制」に用いる場合は、用法及び用量に関連する注意において、「凝固能に関する検査結果及び患者の状態を考慮して、適切な時期に投与を終了すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

リツキサン:抗アクアポリン4抗体陽性患者に投与

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(1)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成30年6月14日付け保医発0614第1号)の記の3の(9)を次のように改める。
(9)リツキサン点滴静注100mg及び同500mg
1. 保険適用上の取扱い
ア 本製剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器腫瘍、自己免疫疾患、ネフローゼ症候群、慢性特発性血小板減少性紫斑病、後天性血栓性血小板減少性紫斑病、全身性強皮症、天疱瘡及び視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の治療、並びに腎移植あるいは肝移植に対して十分な経験を持つ医師のもとで、本製剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
イ 本剤投与の適応となる造血器腫瘍の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師により行うこと。
(中略)
3. 本製剤を「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」に用いる場合は、効能又は効果に関連する注意において、「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の患者に使用すること。」及び「本剤は、抗アクアポリン4抗体陽性の患者に投与すること。」とされているので、抗アクアポリン4抗体陽性で、視神経脊髄炎スペクトラム障害の確定診断が行われた場合にのみ投与すること。

参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について,令和4年6月20日,保医発0620第2号.
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ツートラム、ロゼックスの効能等が追加されました(2022年5月) https://iyakujoho.com/2022/10/05/kounou-38/ Tue, 04 Oct 2022 15:33:07 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2856 4月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
ツートラム錠50mg・100mg・150mg
(トラマドール塩酸塩)
日本臓器 追加適応:非オピオイド鎮痛剤で治療困難な疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛
リンヴォック錠7.5mg・15mg
(ウパダシチニブ水和物)
アッヴィ 追加適応:既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎
ロゼックスゲル0.75%
(メトロニダゾール)
マルホ 追加適応:酒さ
アドセトリス点滴静注用50mg
(ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え))
武田 追加適応:小児適応追加(ホジキンリンパ腫)
オプジーボ点滴静注20mg・100mg・120mg・240mg
(ニボルマブ(遺伝子組換え))
小野 追加適応:1次治療の適応追加(食道癌)
ヤーボイ点滴静注液20mg・50mg
(イピリムマブ(遺伝子組換え))
BMS 追加適応:根治切除不能な進行・再発の食道癌
※オプジーボと併用
テセントリク点滴静注1200mg
(アテゾリズマブ(遺伝子組換え))
中外 追加適応:PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

リンヴォック:既存治療効果不十分時に投与

1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(2) リンヴォック錠7.5mg及び同錠15mg
(前略)
3. 強直性脊椎炎
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

オプジーボ:最適使用推進ガイドライン追加

併用療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが変更されています。4)

参考 オプジーボ 最適使用推進ガイドライン(食道癌)PMDA

テセントリク:最適使用推進ガイドライン追加

術後補助療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが変更されています。5)

参考 テセントリク 最適使用推進ガイドライン(非小細胞肺癌)PMDA
参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について,令和4年5月26日,保医発0526第1号.
4)抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について, 令和4年5月26日, 保医発0526第2号.
5)抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について, 令和4年5月26日, 保医発0526第3号.
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5月25日、新医薬品が薬価収載されました https://iyakujoho.com/2022/06/01/syuusai-23/ Wed, 01 Jun 2022 03:00:21 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2852 5月18日に開催された中医協で、新医薬品の薬価収載が了承されました。
5月24日に告示され、5月25日に薬価収載されました。

2022年5月25日収載の新医薬品

販売名(一般名) 規格単位 薬価
カログラ錠120mg
(カロテグラストメチル)
120mg1錠 200.00円
ケレンディア錠10mg・20mg
(フィネレノン)
10mg1錠
20mg1錠
149.10円
213.10円
ジスバルカプセル40mg
(バルベナジントシル酸塩)
40mg1カプセル 2,331.20円
セムブリックス錠20mg・40mg
(アシミニブ塩酸塩)
20㎎1錠
40㎎1錠
5,564.50円
10,618.30円
タブネオスカプセル10mg
(アバコパン)
10mg1カプセル 1,403.90円
モイゼルト軟膏0.3%・1%
(ジファミラスト)
0.3%1g
1%1g
142.00円
152.10円
アロカリス点滴静注235mg
(ホスネツピタント塩化物塩酸塩)
235mg10mL1瓶 11,276円
オンデキサ静注用200mg
(アンデキサネットアルファ(遺伝子組換え))
200mg1瓶 338,671円
サムタス点滴静注用8mg・16mg
(トルバプタンリン酸エステルナトリウム)
8mg1瓶
16mg1瓶
1,160円
2,169円
ゼンフォザイム点滴静注用20mg
(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え))
20mg1瓶 570,420円
タクザイロ皮下注300mgシリンジ
(ラナデルマブ(遺伝子組換え))
300㎎2mL1筒 1,288,729円
バビースモ硝子体内注射液120mg/mL
(ファリシマブ(遺伝子組換え))
6mg0.05mL1瓶 163,894円
ミチーガ皮下注用60mgシリンジ
(ネモリズマブ(遺伝子組換え))
60mg1筒 117,181円
メプセヴィ点滴静注液10mg
(ベストロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え))
10mg5mL1瓶 259,932円

薬価の決めかた

カログラ錠:原価計算方式で算定

カログラは、同様の効能効果・薬理作用を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

さすがにエンタイビオは類似薬にはならなかった。

進行性多巣性白質脳症に関する追加の情報提供活動費用を一般管理販売費に計上したいと不服意見を出されたようですが、RMP等に記載がない活動の費用は認められないと却下されました。

進行性多巣性白質脳症自体は、RMPに重要な潜在的リスクとして記載されているので、書き方の問題なのかなぁ。
確かに「追加の医薬品安全性監視活動」の項は、特定使用成績調査と製造販売後臨床試験しか記載されていませんでした。RMPの記載って大事。

ケレンディア錠:原価計算方式で算定

ケレンディアは、同様の効能効果・薬理作用を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

2型糖尿病の合併を問わないCKDの治療薬としては、SGLT2阻害剤のフォシーガ。
MR拮抗薬としては高血圧治療薬のセララやミネブロがあります。
ただ、どちらも薬価算定の類似薬ではないと判断されたようです。

もともとは類似薬効で算定(薬理作用から比較薬を選定と記載があるので、ミネブロが類薬だった…?)されていたところ、企業から不服意見があり原価計算方式に変更されたようです。
なお、新薬創出等加算品目に該当するという意見も出されていましたが、日本人での腎不全への進展抑制効果が弱い可能性があることから、却下されました。

ジスバルカプセル:コレアジンと薬価合わせ【加算あり】

ジスバルは、同じVMAT2阻害剤であるコレアジン錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ジスバルカプセル40mg:2,331.20円(1日薬価:2,331.20円)
コレアジン錠12.5mg:402.10円(1日薬価:2,220.20円)

標準治療として位置づけられることから、有用性加算(II)が5%つきました。

セムブリックス錠:ボシュリフと薬価合わせ【加算あり】

セムブリックスは、同じ慢性骨髄性白血病治療薬であるボシュリフ錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

セムブリックス錠40mg:10,618.30円(1日薬価:21,236.60円)
ボシュリフ錠100mg:3,861.20円(1日薬価:19,306.00円)

類似薬(ボシュリフですね)と比較して高い有効性が示されたことから、有用性加算(II)が10%ついてます。

タブネオスカプセル:原価計算方式で算定【加算あり】

タブネオスは、同様の薬理作用を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

新規作用機序の薬剤で、プレゾニゾンに対する優越性が検証されたことから、有用性加算(II)が5%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%ついてます。
が、加算係数は0です。

ちなみに薬価は1カプセル1,403.90円なのですが、ドイツは6,428.50円、アメリカは10,691.50円です。
うーん日本は安いなぁ。

モイゼルト軟膏:コレクチムと薬価合わせ【加算あり】

モイゼルトは、同じアトピー性皮膚炎用外用剤であるコレクチムの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

モイゼルト軟膏1%1g:152.10円(1日薬価:608.40円)
コレクチム軟膏0.5%1g:144.90円(1日薬価:579.60円)

小児加算が5%ついてます。
たぶん症例数(417例)的にはもうちょい加算がもらえるんだと思いますが、コレクチムが小児適応追加に伴い薬価が引き上げられたため、限定的な評価になった模様です。

アロカリス点滴静注:プロイメンドと薬価合わせ

アロカリスは、同じ抗がん剤の制吐療法に用いるNK1受容体拮抗薬であるプロイメンドの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

アロカリス点滴静注235mg:11,276円(1日薬価:11,276円)
プロイメンド点滴静注用150mg:11,276円(1日薬価:11,276円)

オンデキサ静注用:原価計算方式で算定【加算あり】

オンデキサは、同様の薬理作用や組成を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

血液凝固第X因子を標的とした新しい薬剤であること、臨床的に有用な中和作用を示したことから有用性加算(II)が5%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%ついてます。
が、加算係数は0です。

なお、外国平均価格調整も入ってます。

サムタス点滴静注用:サムスカと薬価合わせ

サムタスは、同じ有効成分のサムスカOD錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

サムタス点滴静注用16mg:2,169円(1日薬価:2,169円)
サムスカOD錠7.5mg:1,084.70円(1日薬価:2,169.40円)

ゼンフォザイム点滴静注用:原価計算方式で算定【加算あり】

ゼンフォザイムは、同様の薬理作用や組成を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

標準的治療法が確立されていない「酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症」に有効性を示したことから有用性加算(II)が10%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%。
先駆け審査指定制度の対象品目であることから、先駆加算が10%ついてます。
加算係数0だけど…。

タクザイロ皮下注:オラデオと薬価合わせ

タクザイロは、同じ遺伝性血管性浮腫の長期予防薬であるオラデオ錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

タクザイロ皮下注300mg:1,288,729円(1日薬価:92,052円)
オラデオカプセル150mg:74,228.20円(1日薬価:74,228.20円)

外国平均価格調整で薬価が引きあがっております。

なお、海外のガイドラインで第一選択とされていること等から有用性加算の要件に該当すると不服意見が出されましたが、オラデオ等も同様に推奨されているため却下されました。
アメリカはタクザイロ⇒オラデオの順に登場したけれど、日本はオラデオ⇒タクザイロの順で登場したので、その辺が海外ガイドラインの記載に影響している気がします。

まーオラデオ自体に有用性加算等が乗っているので、それ以上の加算はないですよね。

バビースモ硝子体内注射液:類似薬の最低1日薬価に合わせて算定

バビースモは、過去6年間に薬価収載された薬理作用類似薬の最低1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(II)。

バビースモ硝子体内注射液120mg/mL:163,894円(1日薬価:1,805円)
薬理作用類似薬の最低1日薬価:1,805円

二重特異性抗体である点は特に評価されなかったんですね…。
有用性加算ついて(I)で評価されると思っていたので、まさかの(II)でビックリ。
アイリーア非劣性では加算つかなかったか。

ミチーガ皮下注用:デュピクセントと薬価合わせ

ミチーガは、同じアトピー性皮膚炎治療用の抗体製剤であるデュピクセントの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ミチーガ皮下注用60mg:117,181円(1日薬価:4,185円)
デュピクセント皮下注300mgシリンジ:58,593円(1日薬価:4,185円)

微妙に適応が違う(ミチーガの適応はアトピー性皮膚炎に伴うそう痒)のですが、特に加味されなかった模様。良かったね。

メプセヴィ点滴静注液:原価計算方式で算定【加算あり】

メプセヴィは、同様の薬理作用や組成を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

標準的治療法が確立されていない「ムコ多糖症VII型」に有効性を示したことから有用性加算(II)が10%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%ついてます。
なお加算係数0…。

 

1)中央社会保険医療協議会 総会(第521回) 医薬品の新規薬価収載について, 厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000940075.pdf.
2)使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について, 保医発0419第1号, 令和4年4月19日.

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4月20日、新医薬品が薬価収載されました https://iyakujoho.com/2022/05/28/syuusai-22/ Sat, 28 May 2022 03:00:53 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2848 4月13日に開催された中医協で、新医薬品の薬価収載が了承されました。
4月19日に告示され、4月20日に薬価収載されました。

2022年4月20日収載の新医薬品

販売名(一般名) 規格単位 薬価
リフヌア錠45mg
(ゲーファピキサントクエン酸塩)
45mg1錠 203.20円
ルマケラス錠120mg
(ソトラシブ)
120mg1錠 4,204.30円
レイボー錠50mg・100mg
(ラスミジタンコハク酸塩)
50mg1錠
100mg1錠
324.70円
570.90円
ラピフォートワイプ2.5%
(グリコピロニウムトシル酸塩水和物)
2.5%2.5g1包 262.00円
ウィフガート点滴静注400mg
(エフガルチギモドアルファ(遺伝子組換え))
400mg20mL1瓶 421,455円
エヌジェンラ皮下注24mg・60mgペン
(ソムアトロゴン(遺伝子組換え))
24mg1.2mL1キット
60mg1.2mL1キット
43,032円
107,580円
ピヴラッツ点滴静注液150mg
(クラゾセンタンナトリウム)
150mg6mL1瓶 80,596円
ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ・オートインジェクター
(ビメキズマブ(遺伝子組換え))
160mg1mL1キット
160mg1mL1筒
156,820円
156,587円

留意事項通知が発出

薬価収載の告示と同日付で、留意事項通知が出ています。

レイボー:投与対象患者に留意して使用

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(1)レイボー錠50mg及び同錠100mg
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「本剤は国際頭痛学会による片頭痛診断基準により「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と確定診断が行われた場合にのみ投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

リフヌア:レセプトに難治性の慢性咳嗽であると判断した理由を記載

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(2)リフヌア錠45mg
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「最新のガイドライン等を参考に、慢性咳嗽の原因となる病歴、職業、環境要因、臨床検査結果等を含めた包括的な診断に基づく十分な治療を行っても咳嗽が継続する場合に使用を考慮すること。」とされていることを踏まえ、投与開始に当たっては、難治性の慢性咳嗽であると判断した理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

ルマケラス:レセプトに検査実施日を記載

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(3)ルマケラス錠120mg
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、KRAS G12C変異陽性が確認された患者に投与すること。」とされているので、KRAS G12C変異陽性を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

ピヴラッツ:投与対象患者に留意して使用

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(4)ピヴラッツ点滴静注液150mg
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「くも膜下出血の重症度、血腫量、脳梗塞の範囲等の患者の状態を考慮して、本剤投与の要否を判断すること。」及び「破裂脳動脈瘤に対し、外科的治療又は血管内治療等により適切に止血が達成された患者に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

エヌジェンラ:在宅自己投与可能

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(5)エヌジェンラ皮下注24mgペン及び同皮下注60mgペン
1 本製剤は、ヒト成長ホルモン製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、診療報酬の算定方法(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。

2 本製剤は、注入器一体型のキットであるので、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算は算定できないものであること。

ウィフガート:投与対象患者に留意して使用

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(6)ウィフガート点滴静注400mg
本製剤の効能又は効果において、「ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

ラピフォート:レセプトに多汗症疾患重症度評価尺度(HDSS)を記載

3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(7)ラピフォートワイプ2.5%
本製剤の効能・効果は「原発性腋窩多汗症」であることから、原発性腋窩多汗症の確定診断が行われた場合にのみ投与すること。
また、本製剤の投与開始に当たっては、多汗症疾患重症度評価尺度(HDSS)を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

薬価の決めかた

リフヌア錠:原価計算方式で算定

リフヌアは、難治性慢性咳嗽の適応を持つ類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

難治性咳嗽に対する初めての薬剤であること、既存薬効果不十分な患者に有効性が示されていることから、新薬創出等加算品目の対象とするよう不服意見が出されました。
しかし、鎮咳作用を有する医薬品は既に存在すること、既存薬効果不十分な患者に有効性を示したとはいえないことから、当初案どおりとなりました。

確かに、添付文書を見てみると多少微妙な結果…。というか、プラセボが強すぎますね。
難治性なのにプラセボでこんなに効くんだ~とビックリしました。

ルマケラス錠:アルンブリグと薬価合わせ【加算あり】

ルマケラスは、同じ非小細胞肺がんのキナーゼ阻害薬であるアルンブリグ錠の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ルマケラス錠120mg:4,204.30円(1日薬価:33,634.40円)
アルンブリグ錠90mg:11,598.00円(1日薬価:23,196.00円)

KRAS G12C阻害作用を有する新規作用機序の医薬品であり、国内外のガイドラインで推奨される標準治療に位置付けられる薬剤であることから、有用性加算(I)が35%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%ついてます。

とうとう出たKRAS阻害薬!ということで、承認時に結構ニュースになっていましたね。
45%の加算も納得です。

レイボー錠:レルパックスと薬価合わせ【加算あり】

レイボーは、同じ片頭痛治療薬のレルパックスの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

レイボー錠100mg:570.90円(1日薬価:570.90円)
レルパックス錠20mg:543.70円(1日薬価:543.70円)

新規作用機序の医薬品であり、臨床上の有用性が一定程度評価されていることから、有用性加算(II)が5%つきました。

ちなみに米国の価格は1錠約8,692円。高い。

ラピフォートワイプ:エクロックと薬価合わせ

ラピフォートは、同じ抗コリン外用剤のエクロックの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ラピフォートワイプ2.5%2.5g1包:262.00円(1日薬価:262.00円)
エクロックゲル5%:242.60円(1日薬価:262.00円)

ウィフガート点滴静注:原価計算方式で算定【加算あり】

ウィフガートは、同様の薬理作用等を有する類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

FcRn抗体という新規の標的分子を対象とした医薬品であり、臨床上の有用性を示したことから、有用性加算(I)が5%。
希少疾病医薬品であることから、市場性加算が10%ついてます。

なお、加算係数は0である。

IgGのリサイクルに関与するFc受容体に結合し、IgGの分解を促進するおくすりです。
個人的にはこのコンセプトが結構好きで、重症筋無力症だけでなく、他の(自己抗体が関与する)自己免疫疾患の症状軽減に役立つのでは…!?と期待しています。
類薬も開発されつつあるので、自己免疫疾患の治療向上に繋がると良いですよね。
これからの開発に大注目です。

エヌジェンラ皮下注:ソマトロピン3剤と薬価合わせ【加算あり】

エヌジェンラは、同じ成長ホルモン製剤であるソマトロピン3剤の1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

エヌジェンラ皮下注24mg:43,032円(1日薬価:3.381円)
ノルディトロピン フレックスプロ注10mg:70,620円(1日薬価:3,496円)
ヒューマトロープ注射用12mg:53,440円(1日薬価:2,227円)
グロウジェクト皮下注12mg:73,290円(1日薬価:3,054円)
※年間販売量で加重平均し、エヌジェンラの1日薬価を算出

小児の臨床試験を実施したため、小児加算が5%つきました。

ピヴラッツ点滴静注液:原価計算方式で算定【加算あり】

ピヴラッツは、同様の適応を持つ類薬がないため、原価計算方式で算定されました。

脳血管攣縮の適応を持つ薬剤には、エリル(ファスジル)やカタクロット/キサンボン(オザグレル)がありますが、薬価算定に使うにはちょいと昔の収載すぎました。

脳血管攣縮に関連したM/Mイベント(事象(Morbidity)と原因を問わない死亡(Mortality))の発現抑制作用が確認されたことから、有用性加算(II)が5%ついています。
なお、こちらも加算係数は0である。

ビンゼレックス皮下注:コセンティクスと薬価合わせ【加算あり】

ビンゼレックスは、同じ乾癬治療薬であるコセンティクスの1日薬価に合わせて算定されました。
算定方式は類似薬効比較方式(I)。

ビンゼレックス皮下注160mg1mL1キット:156,820円(1日薬価:5,601円)
ビンゼレックス皮下注160mg1mL1筒:156,587円(1日薬価:5,592円)
コセンティクス皮下注150mgペン:74,486円(1日薬価:5,320円)

既存薬との直接比較試験が実施されており、既存治療に対して有効性が示されたと考えられるため、有用性加算(II)が5%つきました。

個人的にはもっと加算つくと思っていたので(10%位?)、意外でした。
直接比較試験を実施してくれたのは、ありがたい限り。

 

1)中央社会保険医療協議会 総会(第519回) 医薬品の新規薬価収載について, 厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00143.html.
2)使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について, 保医発0419第1号, 令和4年4月19日.

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ジセレカ、タリージェの効能等が追加されました(2022年3月) https://iyakujoho.com/2022/05/27/kounou-37/ Fri, 27 May 2022 07:20:41 +0000 https://iyakujoho.com/?p=2846 2月の第一・第二部会で審議・報告された品目が適応追加されたようなので、まとめました。
なお、不妊治療薬は4月1日付で保険適用なので除外しています。

効能等追加品目の一覧

今回承認された効能等追加品目の一覧です。
会社名をクリックすると、各社のニュースリリースに飛びます。
(直PDFのリンクもありますので、ご注意ください。)

効能等追加品目

販売名(一般名) 製造販売会社等 効能等追加事項
ジセレカ錠100mg・200mg
(フィルゴチニブマレイン酸塩)
ギリアド=エーザイ
※コ・プロ:EAファーマ
追加適応:中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
タリージェ錠2.5mg・5mg・10mg・15mg
(ミロガバリンベシル酸塩)
第一三共 追加適応:神経障害性疼痛
※中枢性神経障害性疼痛の適応拡大
オプジーボ点滴静注20mg・100mg・120mg・240mg
(ニボルマブ(遺伝子組換え))
小野 追加適応:尿路上皮癌における術後補助療法
スピンラザ髄注12mg
(ヌシネルセンナトリウム)
バイオジェン 追加適応:臨床所見は発現していないが遺伝子検査により発症が予測される脊髄性筋萎縮症
パージェタ点滴静注420mg/14mL
(ペルツズマブ(遺伝子組換え))
中外 追加適応:がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
ハーセプチン注射用60・150
(トラスツズマブ(遺伝子組換え))
中外 追加適応:がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
フィブリノゲンHT静注用1g「JB」
日本血液製剤機構 追加適応:産科危機的出血に伴う後天性低フィブリノゲン血症に対するフィブリノゲンの補充
※事前評価済公知申請品目
ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g
(タルク)
ノーベル 追加適応:外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸

留意事項通知・適正使用に関する通知が出ています

ジセレカ:投与対象患者に留意して使用

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(1)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(令和2年11月17日付け保医発1117第3号)の記の3の(2)を次のように改める。
(2)ジセレカ錠100mg及び同錠200mg
1 関節リウマチ
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。
2 潰瘍性大腸炎
本製剤の効能又は効果に関連する注意において「過去の治療において、少なくとも1剤の既存治療薬(ステロイド、免疫抑制剤等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。」及び「本剤は生物製剤で効果不十分又は不耐容な潰瘍性大腸炎患者を対象とした寛解導入試験において、主要評価項目である投与10週時に寛解を達成した被験者の割合で、プラセボ群との有意差が認められていないことから、「17.臨床成績」の項の内容を十分理解した上で、適応患者を選択すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

スピンラザ:SMN2遺伝子4コピー以上の患者は、所見発現後に投与を判断すること

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(2)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成29年8月29日付け保医発0829第8号)の記の3の(3)に3を加える。
(3)スピンラザ髄注12mg
3 本製剤の効能・効果に関連する使用上の注意において「SMN2遺伝子のコピー数が4以上の患者については、遺伝子検査によりSMN1遺伝子の欠失又は変異を有していたとしても、臨床所見が発現する前からは投与せず、臨床所見の発現後に、本剤投与のリスクとベネフィットを考慮した上で投与の必要性を判断すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

オプジーボ:最適使用推進ガイドライン追加

併用療法の追加に伴い、最適使用推進ガイドラインが変更されています。4)

参考 オプジーボ 最適使用推進ガイドライン(尿路上皮癌)PMDA

パージェタ:検査実施日をレセプトに記載

2 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項の一部改正について
(3)「パージェタ点滴静注420mg/14mLの医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項について」(平成30年10月10日付け保医発1010第5号)を次のように改める。
パージェタ点滴静注420mg/14mLの効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
(1)乳癌
本製剤の効能・効果に関連する使用上の注意において、「HER2陽性の早期乳癌の術後患者のうち、再発リスクの低い患者(リンパ節転移のない患者)における本剤の有効性及び安全性は確立していないことから、再発リスクが高い患者を対象とすること。」と記載されているため、使用に当たっては十分留意すること。
(2)結腸・直腸癌
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、HER2陽性が確認された患者に投与すること。」とされているので、HER2陽性を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

ハーセプチン:検査実施日をレセプトに記載

(4)「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正に伴う留意事項について」(平成16年6月25日付け保医発第0625001号)の記の2の(1)の2を次のように改め、3を加える。

(1)ハーセプチン注射用60及び同注射用150
2 乳癌、胃癌
診療報酬明細書の摘要欄にHER2過剰発現を確認した検査の実施年月日について記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

3 唾液腺癌、結腸・直腸癌
本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、HER2陽性が確認された患者に投与すること。」とされているので、HER2陽性を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本製剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。

フィブリノゲンHT:投与対象患者・追加投与の判断等に留意して使用

1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
フィブリノゲンHT静注用1g「JB」
(1)本製剤を「後天性低フィブリノゲン血症」に用いる場合は、効能・効果に関連する使用上の注意において、「後天性低フィブリノゲン血症とは血中フィブリノゲン値が150mg/dLを下回る状態であることに注意し、本剤投与の適否を判断すること。」、「本剤投与直前の血中フィブリノゲン値を必ず測定し、基本的に血中フィブリノゲン値の測定結果を確認した上で投与を開始すること。」及び「本剤投与の適否や投与開始時期の判断にあたっては、関連学会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

(2)本製剤を「後天性低フィブリノゲン血症」に用いる場合は、用法・用量に関連する使用上の注意において、「出血に伴う後天性低フィブリノゲン血症が改善されない場合における本剤の追加投与の適否は、フィブリノゲン以外の因子の出血への関与の可能性も考慮して慎重に判断し、本剤を漫然と投与しないこと。なお、本剤の追加投与の適否の判断にあたっては、関連学会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。

(3)後天性低フィブリノゲン血症における本製剤の使用に当たっての留意事項については、別添のとおり、「新たに薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた後天性低フィブリノゲン血症における乾燥人フィブリノゲンの使用に当たっての留意事項について」(令和3年9月6日付け薬生薬審発0906第6号・薬生安発0906第20号・薬生血発0906第1号厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長、医薬安全対策課長及び血液対策課長連名通知)により通知されたところであるので、使用に当たっては十分留意すること。

参考文献
1)各社プレスリリース
2)各製品添付文書
3)医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正について, 令和4年3月28日, 保医発0328第1号.
4)抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について, 令和4年3月28日, 保医発0328第2号.
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