新薬雑感:ゾフルーザ錠・顆粒

2019/2020シーズン、ゾフルーザの評価は?(2019.11.27追記)

日本感染症学会:成人への推奨/非推奨は決められない他

(前略)
以上の点を鑑みて、当委員会では、バロキサビルの使用に関し、現在までに得られたエビデンスを検討した結果、以下のような提言を行います(バロキサビルの単独使用を前提としています)。
(1)12-19歳および成人:臨床データが乏しい中で、現時点では、推奨/非推奨は決められない。
(2)12歳未満の小児:低感受性株の出現頻度が高いことを考慮し、慎重に投与を検討する。
(3)免疫不全患者や重症患者では、単独での積極的な投与は推奨しない。


参考
日本感染症学会提言「~抗インフルエンザ薬の使用について~」日本感染症学会

提言の中で、個人的におさえておきたい点は以下。

  • 2018-2019年シーズンに、バロキサビル(ゾフルーザ)は全国で推定約550万人に投与
  • 解熱までの時間短縮効果は、インフルエンザAではノイラミニダーゼ阻害薬と同等、インフルエンザBではバロキサビルが優れていた(北海道からの0-18歳の患者における報告)
  • 一方でバロキサビル低感受性株が報告。ヒト-ヒト間で伝播している可能性も示唆されている
  • 特に、インフルエンザに対する免疫能の低い幼児や免疫不全患者では、低感受性ウイルスの出現リスクが高くなるものと思われる
  • バロキサビル低感受性ウイルスが、臨床経過に与える影響については、エビデンスが十分でない
  • ノイラミニダーゼ阻害薬との併用の可能性も検討されているが、薬剤相互作用や副作用は未知

耐性株については、感染症研究所も記事を出しています。


参考
バロキサビル耐性変異ウイルスのヒトからヒトへの感染伝播国立感染症研究所

日本小児科学会:12歳未満の小児に対する投与は推奨しない

(前略)
上記のように、同薬の使用経験に関する報告が少ない事や薬剤耐性ウイルスの出現が認められることから、当委員会では 12 歳未満の小児に対する同薬の積極的な投与を推奨しない。
一方で現時点においては同薬に対する使用制限は設けないが、使用に当たっては耐性ウイルスの出現や伝播について注意深く観察する必要があると考える。
なお、免疫不全患者では耐性ウイルスの排泄が遷延する可能性があり同薬を単剤で使用すべきではないと考える。
また重症例・肺炎例については他剤との併用療法も考慮されるが、当委員会では十分なデータを持たず、現時点では検討中である。


参考
2019/2020 シーズンのインフルエンザ治療指針日本小児科学会

塩野義製薬:情報収集・提供に努めます

両学会からの提言について、メーカーからも見解が出ています。
きちんと反応してるの素晴らしいです。

言いたいことは、「今後もデータ収集と論文掲載がんばります。」かなぁ?


参考
抗インフルエンザ薬の使用に関する一般社団法人日本感染症学会ならびに公益社団法人日本小児科学会からの公表について 塩野義製薬

予防の適応が申請

2019年10月、ゾフルーザの予防適応が申請されています。
国内第3相臨床試験(BLOCKSTONE試験)の結果をもとにしたようです。
順調にいけば、来シーズンには適応追加になっていると思われますが…。


参考
抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザのインフルエンザウイルス感染症予防に関する日本における効能・効果追加申請について塩野義製薬

顆粒は引き続き薬価収載されず

顆粒は今シーズンも薬価収載されず。
とりあえず早く20kg以下の適応を取るんだ。

米FDA、ハイリスク患者に対する適応追加を承認

アメリカでは、グローバル第3相試験(CAPSTONE-2)の結果をもとに、「合併症を併発するリスクが高い12歳以上の患者の発症後48時間以内の急性のインフルエンザウイルス感染症治療」の適応が追加されました。


参考
抗インフルエンザウイルス薬XOFLUZAの米国における適応追加承認について-合併症を併発するリスクが高い患者のインフルエンザウイルス感染症治療を適応として-塩野義製薬

プレスリリースによると、重症化および合併症を起こしやすいハイリスク患者は、2歳未満の子供、65歳以上の高齢者、妊婦および、心疾患、肺疾患、代謝性疾患(例:糖尿病)、免疫機能不全等の基礎疾患を持つ方だそうです。
(今回は12歳以上の適応なので、子どもは除外ですが。)

実際試験に参加した方の、主なリスク要因は、喘息または肺疾患(39.2%)、65歳以上の高齢者(27.4%)、内分泌疾患(13.5%)、心疾患(12.7%)、極度の肥満(10.6%)だったようです。

2018/2019シーズン、ゾフルーザの評価は?(2018.12.05追記)

日本小児科学会:小児へのゾフルーザ投与は推奨せず

今シーズンは、ゾフルーザの小児への投与は推奨されないようです。

<バロキサビル マルボキシルについて>
バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ)は、インフルエンザウイルス特有の酵素であるキャップ依存性エンドヌクレアーゼの活性を選択的に阻害する。
ウイルスのmRNA合成を阻害し、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する新しい作用機序の抗インフルエンザ薬として2018年2月より製造販売承認を受けている。
同薬の使用については当委員会では十分なデータを持たず、現時点では検討中である。


参考
2018/2019 シーズンのインフルエンザ治療指針[PDF]日本小児科学会

日本感染症学会:耐性ウイルスの懸念を指摘

耐性ウイルスについて、感染症学会がまとめています。
特に小児でアミノ酸変異が発生しやすいようです。

1回投与って小児こそ便利なオクスリなんですけどねぇ…。
変異株が蔓延すると、せっかく飲んでも意味が無くなってしまうので悩ましいところです。
今シーズン、成人に使われた結果どうなるかを注視したいと思います。

まとめ
Baloxavir marboxil(Xofluza,ゾフルーザ)は、ノイラミニダーゼ阻害薬とは異なった作用機序でインフルエンザ増殖を抑えるので、ノイラミニダーゼ阻害薬耐性ウイルスにも有効と考えられる。
臨床的な有効性、罹病期間の短縮はOseltamivirと同等だが、1回の内服で治療が出来るので、利便性が高くアドヒアランスは優れている。
さらに、ウイルス感染価を、早期に大幅に低下させるので、治療効果と同時に、周囲への感染防止効果も得られる可能性がある。
しかしながら、アミノ酸変異(主にI38T)が高率に発生することが報告されている(小児で23.3%、成人で9.7%)。
変異ウイルスは、Baloxavirに対する感受性が50倍程度低下するが、臨床効果への影響、周囲への感染性は、現在のところ不明である。
今後の臨床症例を蓄積して、当薬剤の位置づけを決めていく必要がある。


参考
キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬(Cap-Dependent Endonuclease Inhibitor)Baloxavir marboxil(ゾフルーザ)について日本感染症学会

顆粒製剤が承認

現時点では、体重20kg以上の患者に対してのみ承認取得しているようです。

販売名 ゾフルーザ顆粒2%分包
効能・効果 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症
用法・用量 下記投与量で単回経口投与
【通常用量】
12歳以上:4包(1回40mg)
12歳以上で、体重80kg以上の患者:8包(1回80mg)
12歳未満で、体重40kg以上の患者:4包(1回40mg)
12歳未満で、体重20kg以上40kg未満の患者:2包(1回20mg)
包装 SP 10包(0.5g×10包)

薬価収載の時期は?

このタイミングで承認されたということは、11月の報告品目の薬価収載時に合わせて収載されるのかな~と思います。
11月収載でもインフルエンザシーズンには間に合うので、9月・10月の緊急収載は無いと思う・・・!

(2018.12.05追記)
11月に収載されませんでした。なんだよー!
理由は、体重20kg以下の小児の適応が追加されなかったためと思われます。
というわけで顆粒は来シーズンからの登場となりそうです…。


参考
塩野義 抗インフルエンザ薬ゾフルーザの顆粒剤、今冬は発売せず 適応外使用のリスク回避ミクスOnline

 

なんで体重20kg以下の適応が無いの?

今回、体重20kg以下の患者の適応が取れていません。
錠剤20mgと同じ適応だけです。

この理由は、YG研究会先生がご指摘されてるとおりかと。

添付文書を見るに、顆粒製剤は錠20mg製剤との生物学的同等性が認められて、承認されたようです。
一方、錠10mg製剤と錠20mg製剤の生物学的同等性は得られておりません。
(参考:10mg錠と20mg錠の生物学的同等性はない)

ゆえに、20mg製剤の承認範囲でしか、承認が得られなかったものと思われます。

生物学的同等性

健康成人においてゾフルーザ錠20mgを1錠又は顆粒を1g(バロキサビル マルボキシルとして20mg)をクロスオーバー法にて空腹時に単回経口投与し、薬物動態を比較したときのバロキサビル マルボキシル活性体の薬物動態パラメータを表4に示す。
Cmax及びAUCの対数の平均値の差について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

 

乳幼児の適応追加時期は?

乳幼児適応は顆粒製剤の承認時に改めて判断することになっていました。
(参考:10kg未満の小児への適応は、顆粒剤の承認待ち)
しかし今回、乳幼児適応は追加されておらず・・・うーん?

乳幼児適応の追加については、おそらく医薬品部会を通ると思います。
ネキシウムの小児適応追加も部会審議されてましたし。

今年の部会はあと10月と11月に開催されます。
そのどちらかで議題に上がれば、顆粒製剤の薬価収載に、適応追加が間に合うんじゃないかな~と期待しています。
せっかく顆粒製剤が出るんだから、乳幼児適応も追加して欲しい。
推奨するかは置いといて。

適応追加がシーズン開始に間に合うのか、注目です!

(2018.12.05追記)
12月現在、適応追加されていません。
というわけで顆粒製剤の薬価収載も見送られています。残念。

顆粒は今シーズン間に合わず?(2018.9.15追記)
お待ちかねの顆粒製剤についてです。塩野義さんの開発品情報によると、2018年4月に顆粒製剤の申請を行ったようです。14
また、R&D説明資料によると、今シーズンは予防適応に関する臨床試験を実施、来シーズン(2019年度)に顆粒製剤が市場に出てくる予定とのこと。15
顆粒製剤は「再審査期間中の新医薬品の剤形追加」なので、報告品目として承認されるんじゃないかなーと思います。
となると、今度の薬価収載(2018年11月)には間に合わないので、2019年5月収載かなと予測しています。
体重10kg未満の小児への適応追加は、顆粒製剤と同じスケジュールで来ると思われます。
(錠剤の適応追加だけ先に来る可能性もあり・・・?普通は無いと思いますが、先駆け審査指定品目なのでちょっと心配)

 

まずは基本情報

販売名 ゾフルーザ錠10mg・20mg
名前の由来 XO(ノックアウト,~がない)+ influenza = Xofluza
一般名 バロキサビル マルボキシル
会社名 塩野義製薬(株)
薬効 キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬
効能・効果 A型またはB型インフルエンザウイルス感染症
用法・用量 下記投与量で単回経口投与
【通常用量】
12歳以上:20mg2錠(1回40mg)
12歳以上で、体重80kg以上の患者:20mg4錠(1回80mg)
12歳未満で、体重40kg以上の患者:20mg2錠(1回40mg)
12歳未満で、体重20kg以上40kg未満の患者:20mg1錠(1回20mg)
12歳未満で、体重10kg以上20kg未満の患者:10mg1錠(1回10mg)

インフルエンザってこういう疾患

  • 冬に流行するインフルエンザウイルスが原因の感染症
  • 予防用のワクチンがある
  • 検査は感染後12~24時間経ってから
  • 発熱期間を短縮する薬剤がある

インフルエンザはいわずとしれた、冬に大流行するインフルエンザウイルスが原因の感染症です。
A型とB型があり、ここ数年は「先にA型が流行し、2月~3月あたりからB型が流行しだす年」と「流行の初期からA型・B型ともに流行する年」が交互に来ています。3)
今年は初期からB型が流行っていましたね。

予防のためのワクチンがありまして、感染後に発症する可能性を減らす効果と、発症した場合に重症化を防止する効果があると報告されています。4)

もし発症してしまった場合は、安静にし、水分と睡眠を十分にとることが大切です。4)

診断は、迅速診断キットによる検査が一般的です。
インフルエンザが体内で一定数増殖しないと陰性となるため、感染後12~24時間以上経ってから検査を実施します。5)
鼻腔ぬぐい液(めん棒突っ込むヤツ)を検体にする場合が多いですが、鼻汁鼻かみ液(鼻水かんだ紙についた検体を採取)でも検査可能なキットが多くなってきています。6)

治療というか発熱期間を短縮する薬剤として、タミフル等の抗インフルエンザ薬がよく使われています。
抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内に服薬開始すると、発熱期間を1日~2日程短くする効果があるようです。4)

ゾフルーザってこういうくすり

  • 1回飲めば効く!単回経口投与の抗インフルエンザ薬
  • 新規作用機序の薬剤
  • プラセボと比較して、罹病期間を短縮
  • タミフルと比較して、ウイルス排出停止までの時間を短縮

ゾフルーザは、国内初の単回・経口投与の抗インフルエンザ薬です。2)
1回服薬するだけで、インフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

また、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬という、新しい作用機序の薬剤です。2)

キャップ依存性エンドヌクレアーゼは、mRNAの切断酵素です。
ヒトのmRNA前駆体に作用し、ウイルスが自分のmRNAを合成する際に必要なプライマー部位を切断します。
つまりヒトのmRNAからウイルスの増殖に必要な部分を切断して、勝手に持っていくために必要な酵素です。
ド、ドロボー!

ゾフルーザは、このキャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害することで、インフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

有効性は、タミフルとあまり変わりません。
国際共同第3相試験の副次評価項目によると、タミフルよりも有意に減少したものは「ウイルス力価にもとづく排出停止までの時間」のみでした。2)
なので、患者としては「すごく早く治った!」という実感はあまり湧かないかなぁと思います。

国際共同第3相試験(T0831) 試験結果2)
【主要評価項目】
インフルエンザ罹病期間
(対プラセボ群、12歳以上65歳未満の患者)
有意に短い

本剤投与群(455例):53.7時間
(95%信頼区間:49.5~58.5時間)
プラセボ投与群(230例):80.2時間
(95%信頼区間:72.6~87.1時間)

【副次評価項目】
インフルエンザ罹病期間
(対オセルタミビル群、20歳以上65歳未満の患者)
有意差はなかった

本剤投与群(375例):53.5時間
(95%信頼区間:48.0~58.5時間)
オセルタミビル投与群(377例):53.8時間
(95%信頼区間:50.2~56.4時間)

【副次評価項目】
ウイルス力価に基づく排出停止までの時間
(対オセルタミビル群、20歳以上65歳未満の患者)
有意に短い

本剤投与群(351例):24.0時間
(95%信頼区間:24.0~48.0時間)
オセルタミビル投与群(357例):72.0時間
(95%信頼区間:72.0~96.0時間)

【副次評価項目】
平熱に回復するまでの時間
(対オセルタミビル群、20歳以上65歳未満の患者)
有意差はなかった

本剤投与群(369例):24.4時間
(95%信頼区間:22.2~26.5時間)
オセルタミビル投与群(374例):24.0時間
(95%信頼区間:22.1~25.9時間)

※インフルエンザ罹病期間:インフルエンザ症状の消失は、インフルエンザ7症状(咳、喉の痛み、頭痛、鼻づまり、熱っぽさ又は悪寒、筋肉又は関節の痛み、疲労感)が全て「0:なし」又は「1:軽症」となった時点を指し、その状態が少なくとも21.5時間(24時間-10%)持続していることとした。
※平熱に回復するまでの時間:平熱(37. 0℃未満、腋窩温)となった時点で、その状態が少なくとも12時間持続していることとした。

なお、ゾフルーザは世界に先駆けて日本で申請される画期的新薬を指定する「先駆け審査指定制度」の対象品目です。
そのため、2017年10月に申請し、約4ヵ月後の2018年2月に承認されました。

ゾフルーザ錠と混ぜて良い食べ物・飲み物は?(2018.9.29追記)

塩野義さんのwebサイトに患者用指導せんが掲載されています~。

それによると、以下の食べ物・飲み物と混ぜられるそうです。
(配合試験の結果が見つけられなかったので、OKの理由は不明です。)

  • オレンジジュース
  • リンゴジュース
  • ぶどうジュース
  • 服薬補助ゼリー
  • アイスクリーム
  • ヨーグルト
  • プリン


(塩野義製薬webサイトより)


参考
ゾフルーザ錠を処方された 患者さんとその保護者の方へ[PDF]塩野義製薬(医療従事者向け)

既存薬と違う点は?

タミフルと違う点は?

ゾフルーザはタミフルと比べて…

  • 服用が楽!
  • [注]半減期が長い
  • [注]予防にはつかえない
  • [注]使用期限が短い
  • [注]作用機序が違う
  • [注]使用経験が少ない

タミフルと比較したゾフルーザの良い点は、単回投与で治療が完結するところです。
タミフルは1日2回5日間内服なのに対し、ゾフルーザは単回投与で治療が終了します。2),7)

単回投与で効く理由は、ゾフルーザの半減期が長い(約100時間≒約4日!)ことに由来します。
半減期が長いのは良い点もあれば悪い点もありまして、副作用が出ても身体から薬剤を消す術がない(ゾフルーザの血清タンパク結合率は92.9~93.9%なので、血液透析でも除去することが難しい2))点は、注意が必要かと。

また、ゾフルーザは予防の適応がありませんので、タミフルやイナビルのような予防投与は出来ません。2),7),8)

さらに、使用期限はタミフルが10年なのに対し、ゾフルーザは2年しかありません。2),7)
…いや、新薬としては2年って普通なんですけどね?
でもここは患者さんにはあんまり関係ないかも。

個人的には、使用経験が少ない点も注意が必要だと考えます。
タミフルは薬価収載から17年経過したベテラン薬剤ですし、毎年大量に処方されているので、使用経験は断然多いです。
ゾフルーザは作用機序が新しく、海外で発売されていない世界初の薬剤ですので、今後未知の副作用が出てくる恐れがあります。

販売名
(成分名)
ゾフルーザ錠10mg・20mg
(バロキサビル)
タミフルカプセル75・ドライシロップ3%
(オセルタミビル)
薬効 キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬 ノイラミニダーゼ阻害薬
適応 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防
用法(成人) 治療:単回投与 治療:1日2回 5日間
予防:1日1回 7~10日間
用法(小児) 体重10kg以上:
治療:単回投与
(10歳以上の未成年の患者に対する警告あり
治療:1日2回 5日間
予防:1日1回 10日間
慎重投与 重度の肝機能障害のある患者 高度の腎機能障害患者
t1/2 (40mg投与時、健康成人)
95.8±18.2 hr(空腹時)
99.6±19.6 hr(食後)
(75mg投与時、健康成人)
5.1±0.4 hr(絶食時)
代謝経路 肝代謝 腎排泄
使用期限 2年 10年

※10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。

イナビルと違う点は?

ゾフルーザはイナビルと比べて…

  • 服用が楽!
  • [注]予防にはつかえない
  • [注]使用期限が短い
  • [注]作用機序が違う

イナビルと比較したゾフルーザの良い点は、「経口投与」の一言に尽きると思います。

吸入剤は、効果が患者さんの吸入能力に左右されてしまうという欠点があります。
体調悪くてフラフラ&咳ゴホゴホの患者にとって、吸入は結構キツイですよね。
イナビルは8回くらい吸わないといけないですし。(4回吸入+確実に吸うため4回追加で吸入)

同じ単回投与なら、経口薬のほうが飲みやすいかなーと思います。

ただし、予防には使えないこと、使用期限が短いこと、作用機序が違うことについては、注意が必要です。

販売名
(成分名)
ゾフルーザ錠10mg・20mg
(バロキサビル)
イナビル粉末吸入剤20mg
(ラニナミビル)
薬効 キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬 ノイラミニダーゼ阻害薬
適応 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防
用法(成人) 治療:単回投与 治療:単回吸入
予防:単回吸入、または1日1回 2日間吸入
用法(小児) 体重10kg以上:
治療:単回投与
治療:単回吸入
予防:単回吸入、または1日1回 2日間吸入
慎重投与 重度の肝機能障害のある患者 乳製品に対して過敏症の既往のある患者
使用期限 2年 8年10)

注意しておきたいことは?(2018.3.13追記)

注意

精神・神経症状(重要な潜在的リスク)
肝機能障害(重要な潜在的リスク)

注意すべき有害事象(RMP)

リスク リスク最小化活動の内容
重要な特定されたリスク なし
重要な潜在的リスク 精神・神経症状 添付文書(重要な基本的注意)および患者向医薬品ガイドで注意喚起
患者/保護者向け資材の作成
肝機能障害 添付文書(副作用)に記載して注意喚起
重要な不足情報 なし

精神・神経症状

臨床試験では転落等の事故に至るおそれのある精神・神経症状はみられませんでしたが、他の抗インフルエンザウイルス薬投与後に因果関係不明の精神・神経症状がみられること、事故に至った場合重大な転帰となる恐れがあることから、潜在的リスクに設定されました。13)

添付文書には、以下のように記載。

【添付文書記載事項】
重要な基本的注意:
1. 因果関係は不明であるものの、抗インフルエンザウイルス薬投薬後に異常行動等の精神・神経症状を発現した例が報告されている。
小児・未成年者については、異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状があらわれるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。

肝機能障害

第2相・第3相試験では、プラセボと大きな差は無かったものの、動物実験(サル)および第1相試験で軽度の肝機能検査値異常がみられたことから、潜在的リスクに設定されました。13)

臨床試験 肝機能障害関連の有害事象の発現数12)
第2相・第3相試験併合 本剤投与群(910例):24例
プラセボ投与群(409例):12例
オセルタミビル投与群(513例):13例

まとめ

本剤投与が有用な患者像

  • 比較的健康だけど、抗インフルエンザ薬が飲みたい患者
[hukidashi name=”りんご” icon=”/wp-content/uploads/2018/01/ringo.png” type=”left lp”]今後、第一選択になるかも![/hukidashi] [hukidashi name=”りんご” icon=”/wp-content/uploads/2018/01/ringo.png” type=”left lp”](2019.11.27追記)各学会の見解を見てね![/hukidashi]

安全性に不明な点が多いことを除けば、既存薬より断然使いやすい薬です。
なので、今後安全性への懸念が払拭されれば、インフルエンザ治療の第一選択薬になるかと思います。

健康で他の疾患にかかっていない方なら、使いたければ現段階から使ってみても良さそうです。
(使わなくても治る人がほとんどだとは思いますが…)

また、(副次評価項目なので過信は出来ませんが、)ウイルス排出期間がタミフルよりも短いようなので、飲食業や接客業の方、インフルエンザをうつしてはいけない人が家族にいる方等は、使ってみるのも一案かと。

実際に感染拡大を抑えてくれる効果があるのかは、今後明らかになっていくと思われます~。

類薬の投与を検討すべき患者像

  • 安全性のリスクが許容できない患者
  • 体重10kg未満の小児(適応外)
[hukidashi name=”みかん” icon=”/wp-content/uploads/2018/01/mikan.png” type=”right lg”]副作用には十分ご注意を。[/hukidashi]

これは世界初&新規作用機序の新薬に共通する問題点ですが、ゾフルーザは第2相と第3相を合わせても1,000例以下しか使われていないので、稀な有害事象は発見されていない可能性が高いです。
(0.1%の発現率の未知の有害事象を1例以上観察するためには、3,000例が必要だとされています。11)
よって、発売後たくさんの人に使われると、現在知られていない稀な有害事象が出てくると思われます。

ゆえに、妊婦・授乳婦、既存薬で対応可能な小児・高齢者など、安全性リスクが高い患者には、当面は今までどおり類薬の投与を検討しても良いかと思います。

ただ、安全性リスクが高い患者≒重症化リスクが高い患者ですので、タミフルもイナビルもリレンザもラピアクタも使えなーい!って場合には、注意しながらゾフルーザを使った方が良いかもしれません…ここは悩ましいですね。

なお、体重10kg未満の小児は適応外です。(現在、顆粒剤が開発中10)
10kg未満の小児は、引き続きタミフルDSのお世話になりそうです。

 

ゾフルーザは既存薬と作用機序が違いますし、良い薬であることは間違いないと思います。
なので、大量処方からのイエローレター、ブルーレターとならないよう、リスクが高い患者には慎重に使っていって欲しいなぁと、個人的には思っております。

ちなみに、臨床試験の除外基準に設定された患者群は以下のとおりです。2)
あと、臨床試験は65歳未満でしか行っていないので、65歳以上の方に使う場合も注意が必要かと思います。
ご参考まで。

【成人及び青少年患者対象第3相臨床試験(T0831)の主な除外基準】
1) インフルエンザウイルス感染症が重症であり、入院治療が必要と判断された患者
2) 20歳以上の患者のうち、オセルタミビルに対するアレルギーを有する患者
3) 下記のハイリスク因子*を有する患者
・妊娠中又は出産後2週間以内の女性患者
・社会福祉施設(老人福祉施設、介護施設等)に入所している患者
・気管支喘息を含む慢性呼吸器疾患を有する患者
・神経疾患及び神経発達障害(脳疾患、脊髄疾患、末梢神経疾患及び筋疾患を含む)を有する患者
例:脳性麻痺、てんかん(てんかん発作)、脳卒中、知的障害、中~高度の発達遅滞、筋ジストロフィー、脊髄損傷等
・心疾患(先天性心疾患、うっ血性心不全、冠動脈疾患等)を有する患者。ただし高血圧症のみの患者は除く
・アメリカンインディアン及びアラスカ先住民
・血液疾患(鎌状赤血球症等)を有する患者
・内分泌疾患(糖尿病を含む)を有する患者
・腎疾患を有する患者
・肝疾患を有する患者
・代謝異常を有する患者
・免疫抑制状態にある患者(免疫を抑制する治療を受けている患者、癌患者、HIV感染者を含む)
・著しい肥満(BMI 40以上)の患者
*:CDCによるハイリスク患者の定義参考
・体重40 kg未満の患者
・直近のクレアチニンクリアランスが60 mL/min以下(ただし、日本では30 mL/min以下)であることが確認されている患者

下記の薬剤及びこれら薬剤と同等の効果を有する処方薬及び市販薬の使用を禁止した
・全身性抗ウイルス薬
・抗菌薬及び抗真菌薬**
・アセトアミノフェンを除く解熱鎮痛薬
・鎮咳去痰剤
・総合感冒薬
・抗ヒスタミン薬**
・副腎皮質ホルモン薬**
・免疫抑制剤
・インフルエンザに適応を有する漢方薬又は補完療法(麻黄湯等)
・他の治験薬
*:インフルエンザ合併症(1日目以降の細菌感染症が疑われるもの)の治療を除く
**:皮膚外用剤を除く.点眼、点鼻、点耳、吸入による投与は併用禁止とする

【小児患者対象第3相臨床試験(T0822)の主な除外基準と併用禁止薬】
1) インフルエンザウイルス感染症が重症であり、入院治療が必要と判断された患者
2) 下記のハイリスク因子*を有する患者
・気管支喘息を含む慢性呼吸器疾患を有する患者
・神経疾患及び神経発達障害(脳疾患、脊髄疾患、末梢神経疾患及び筋疾患を含む)を有する患者
例:脳性麻痺、てんかん(てんかん発作)、脳卒中、知的障害、中~高度の発達遅滞、筋ジストロフィー、脊髄損傷等
・心疾患(先天性心疾患、うっ血性心不全、冠動脈疾患等)を有する患者。ただし高血圧症のみの患者は除く
・血液疾患(鎌状赤血球症等)を有する患者
・内分泌疾患(糖尿病を含む)を有する患者
・腎疾患を有する患者
・肝疾患を有する患者
・代謝異常を有する患者
・免疫抑制状態にある患者(免疫を抑制する治療を受けている患者、癌患者、HIV感染者を含む)
・著しい肥満(BMI 40以上)の患者
*:CDCによるハイリスク患者の定義参考
・スクリーニング時に意識障害、異常行動・言動若しくは痙攣を発症している又は脳炎・脳症を合併している患者
・過去2年以内に脳炎・脳症、てんかん又はインフルエンザウイルス感染症に随伴する異常行動・言動の既往がある患者

下記の薬剤及びそれらと同等の効果を有する一般用医薬品は、治験薬投与時から検査終了かつ患者日記の入力が完了するまで(中止の場合は中止の決定まで)使用を禁止した。なお、湿布等の皮膚への外用剤は併用可とした。
・全身性の抗ウイルス薬
・抗菌薬及び抗真菌薬
・アセトアミノフェンを除く解熱鎮痛薬
・注射、経口及び吸入副腎皮質ホルモン薬
・免疫抑制剤
*:治験薬投与後に細菌又は真菌感染が疑われた場合を除く
スクリーニング30日前から試験最終日(又は中止時)まで、他の治験薬の併用を禁止した。

雑談:世界初、新規作用機序の薬剤だから、薬物動態をおさえておきたい

わたくし未知の現象に対する許容度が著しく低いタイプの人間なので、世界初&新規作用機序のくすりは超警戒してしまいます。
だって第2相と第3相足しても1,000例も使ってないもん。除外基準もいっぱいあったもん。
しかもわたし除外基準に入ってるもん。使うの怖い。

薬剤師として未知の副作用に備えるためにできること。それは薬物動態を知っておくことだ…!というわけで、ゾフルーザちゃんの薬物動態をまとめました。2)

薬物動態
概要 本薬(バロキサビル マルボキシル)はプロドラッグで、小腸・血液・肝臓中のエステラーゼによって加水分解され、活性体に変換される。
主に肝臓で代謝・排泄され、主に胆汁を介した糞中排泄により消失すると考えられる。
Cmax
(平均値±標準偏差)
133±26.3 ng/mL(空腹時)
72.5±28.3 ng/mL(食後)
Tmax
(中央値(最小値、最大値))
4(3-5)hr(空腹時)
4(0.5-5)hr(食後)
AUC0-inf
(平均値±標準偏差)
7206±1325 ng・hr/mL(空腹時)
4846±1814 ng・hr/mL(食後)
t1/2
(平均値±標準偏差)
95.8±18.2 hr(空腹時)
99.6±19.6 hr(食後)
バイオアベイラビリティ 資料なし
蛋白結合率 92.9~93.9%
排泄率
(尿中および糞中)
糞便中:80%、尿中:14.7%(【活性体】3.28%)
基質・代謝(in vitro)
CYP 【本薬】弱く阻害:CYP2B6・2C8・3A
【活性体】弱く阻害:CYP2B6・3A
トランスポーター 【本薬】
基質:P糖タンパク
阻害:P糖タンパク
【活性体】
基質:P糖タンパク
阻害:P糖タンパク・BCRP・OATP1B1・OCT1・MATE1・MATE2-K

気になる点は、空腹時と食後でAUCが違うところです。
空腹時投与と比べ、食後投与でCmaxは48%、AUCは36%減少することが示されています。3)
空腹時投与にすると効きすぎるのか、食後投与にすると効かなすぎるのか、はたまたどっちでも良いのかがわからぬ…。

臨床試験に準拠した方が良いのかなーと思いましたが、空腹時投与にしたのか食後投与にしたのかの記載が見つけられませんでした。残念。
用法・用量で指定されていないってことは、どっちでも良いんですかねぇ…?

自分の中で結論が出なかったので、審査報告書に記載があったら追記します。
(2018.3.13 下の項に追記しました)

なお、相互作用も色々ありそうですが、一般的な薬物相互作用試験では、特に問題となりそうな薬物は見受けられなかったようです。
詳細は添付文書等ご確認ください~。

審査報告書で気になった点をもうちょっと(2018.3.13追記)

空腹時投与でも食後投与でも、効果は変わらない

ゾフルーザの食後投与でCmaxとAUCが減少する理由は、ゾフルーザが2価金属イオンとキレートを形成するためとのことです。12)

ただ、第2相・第3相試験共に食事摂取時間によるインフルエンザ罹患期間の差異が認められなかったことから、食事の規定が設けられませんでした。12)
臨床試験も、特に空腹時投与や食後投与などの規定は設けずに実施されたようです。12)

個人的には、効果が一緒なら薬剤の血中濃度は低い方が良いと思うので、食後投与が良いんじゃないかなぁーと思います。
濃度依存的な副作用の発現を減らしたい派です。

ただ、ゾフルーザを飲むタイミングって多分食欲無いと思うので、無理に食べる必要はないかと。
その点食事規定が無いのは良いですね。

10mg錠と20mg錠の生物学的同等性はない

この2規格、第1相試験で生物学的同等性が示されませんでした。12)

なので、成人に10mg錠は使えません
10mg錠は、体重10kg以上20kg未満の小児用ですね。

10kg未満の小児は適応なし

審査報告書によると、もともと5kg以上10kg未満の小児に対する用量設定があったようですが、専門協議で却下されたようです。12)

専門協議で出た意見(ザックリまとめ):
・乳児・低年齢の幼児への錠剤投与は、基本的に避けるべき
(口腔内残薬の誤嚥リスクがある)
・全身状態の悪い患児が、錠剤半錠を内服することは困難
・乳幼児の用法・用量は、小児投与に適した剤形に対して設定することが妥当
・5kg以上10kg未満の患児への投与経験が限定的(安全性評価例数は2例)

「顆粒剤の承認のときに、あらためて考えるわ。」って感じですかね。→顆粒剤は、2018年9月14日に承認されました。

食事困難な場合は、ビタミンKの併用を考慮(新生児・乳児(適応外))

ビタミンKが不足する条件下の動物実験(ラット)にて、PT・APTTが延長したことから、病態悪化などに伴い食事から十分にビタミンKを摂取することが困難な場合は、ビタミンKの併用を考慮することが適切、とのことです。12)

これは新生児・乳児に投与する際の懸念事項なので今はあまり関係ありませんが、そんな懸念もあるよーということで。
特に添付文書上で注意もされていませんし。

でも抗凝固薬飲んでる人にゾフルーザが出たら、ちょっと悩ましいです…。

 

参考文献
1)抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ錠10mg・20mg」の製造販売承認取得について, 塩野義製薬(株), http://www.shionogi.co.jp/company/news/qdv9fu000001apv4-att/180223.pdf.
2)ゾフルーザ錠10mg・20mg, 添付文書, インタビューフォーム.
3)週別インフルエンザウイルス分離・検出報告数、2013/14~2017/18シーズン, 国立感染症研究所, https://www0.niid.go.jp/niid/idsc/iasr/Byogentai/Pdf/data2j.pdf.
4)インフルエンザQ&A, 厚生労働省, http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html.
5)【かかる時間は?方法は?】インフルエンザの検査について, インフルエンザNav, http://www.meiji.co.jp/influ-navi/prevention/detail03.html.
6)ナノトラップ Flu A・B 操作説明, キョーリン製薬, http://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/manual/nanotrap.shtml.
7)タミフルカプセル75・ドライシロップ3%, 添付文書.
8)イナビル吸入粉末剤20mg, 添付文書.
9)製品情報 イナビル吸入粉末剤20mg, 第一三共(株), https://www.medicallibrary-dsc.info/di/inavir_dry_powder_inhaler_20mg.php.
10)開発品(2018年2月現在), 塩野義製薬(株), http://www.shionogi.co.jp/company/g0l2sg0000004msm-att/pipeline.pdf.
11)プラリア皮下注 60mg シリンジに係る医薬品リスク管理計画書, PMDA, https://www.pmda.go.jp/files/000219670.pdf.
12)審査報告書, PMDA, http://www.pmda.go.jp/drugs/2018/P20180312001/340018000_23000AMX00434000_A100_1.pdf, http://www.pmda.go.jp/drugs/2018/P20180312001/340018000_23000AMX00434000_A101_1.pdf, http://www.pmda.go.jp/drugs/2018/P20180312001/340018000_23000AMX00434000_A102_1.pdf.
13)RMP, PMDA, http://www.pmda.go.jp/files/000223340.pdf.
14)開発品(2018年7月現在), 塩野義製薬(株), https://www.shionogi.co.jp/company/g0l2sg0000004msm-att/pipeline.pdf.
15)R&D説明会資料, 塩野義製薬(株), http://www.shionogi.co.jp/ir/pdf/p180315.pdf.

更新履歴
2018.2.28
 公開
2018.3.13 審査報告書、RMPの情報を追記
2018.9.15 顆粒製剤の申請情報を追記
2018.9.19 顆粒製剤の承認情報を追記
2018.9.29 ゾフルーザ錠と混ぜて良い食べ物・飲み物は?を追記
2018.12.05 顆粒製剤の収載見送りの件、日本小児科学会・日本感染症学会の見解を追記
2019.11.27 構成をシーズン毎に変更。今シーズンの各学会の見解を追記